スクイーズ『Domino』

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先日新作も出たスクイーズの2度目の解散前の作品。98年リリースです。

こちらもApple Musicで予習していましたが、前作の『リディキュラス』同様安定感はあるもののインパクトに欠けるという出来映え。色々あったんでしょうがこれだけメンバーチェンジと解散、再集結を繰り返すと最早バンドというよりユニットがライフワークのように続く。まるでビートニクスのような振る舞いで今後も永続的に続いていく感覚が漂い始めているんだと思います。それはそれで良いこと。音楽ってそんなものかもしれませんね。

スクイーズの場合はディフォード&ティルブルックという不動のソングライター体制でずっとやって来た訳ですが、古くはキング&ゴフィンからレノン&マッカートニーといった核となるクリエイターが紡ぎ出す音楽にバンドが寄り添っていくといったひとつの型が結果としてはバンドの構成要素として一番重要なものになる。

これが各メンバーに分散していったりリーダー独りに権限が集中したりするとヘッドアレンジやインスピレーションといった他メンバーが関わった要素がクレジットに反映しづらくなって結果として報酬に曖昧さが残ってしまって仲違いに至る、みたいな経過が解散の原因になったりするという話をザ・バンドのドキュメンタリーで昨日観ました。なるほどバンドというのは難しい。

そんな中でもスクイーズは見事に復活しているのでこれはやはり奇跡的といえるんじゃないでしょうか。今回の復活は細く長く続いて欲しいなあと思います。