サンダーキャット『Drunk』

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サンダーキャットのこの作品は2017年のミュージックマガジンの年間ベストアルバムで初めて意識しました。ロックにもジャズにもハウス/テクノにもランクインしていて、一体この人は何なんだろう、と思ったのがきっかけです。非常にジャンルレスな方なんですね。

 

基本はベーシスト。作品の印象はディアンジェロceroのようで、非常に複雑な音楽という感じがしました。とても凝っている楽曲。ただし、マイケル・マクドナルドケニー・ロギンスが参加している曲があったりしてAOR風味が施されている。複雑ながらもメロウな印象を残します。ケンドリック・ラマーも参加しています。

 

本作も中古屋でずっと探していたんですが、どのコーナーにあるのかさっぱり分かりませんでした。結果的にはHIP-HOPのコーナーにあったんですが、音の印象はフュージョンに近い感覚かなと思います。

 

その上で、内容はとても柔らかかつ先鋭的でいいんですが、この複雑さが今の自分には疲れてしまいます。カッコいいんだけれども共鳴するにはパワーがいる。聴いて考えてしまう音楽のように感じてしまって、ちょっと入ってこない。これは年齢のせいなのか、それとも作品の特性なのか分かりませんが、少なくとも没頭できない感覚があります。頭で考えてしまって体が反応しないのかな。少し寝かせてみる必要がありそうです。