4枚目と5枚目は75年11月のライブです。この時期のメンバーはアルバムでいえば『ズート・アリュアーズ』、76年に来日公演を行った際のメンバーでもあり、比較的コンパクト。しかしながらドラムは代わったばかりのテリー・ボジオだし、ベースは初期メンバーのロイ・エストラーダだったりします。
演奏曲も70年代後期の何度目かの絶頂期に向かう序章『ザッパ・イン・ニューヨーク』の頃の「Honey Don't You Want A Man Like Me」や「The Illinoi Enema Bandit」といった楽曲の初期バージョンが聴けます。
一方で「Apostrophe」や「Carolina Hardcore Ecstasy」といった自分の好きな楽曲の演奏も聴けたりして、結構貴重です。時期的にはキャプテン・ビーフハートと久々に再会した作品『ボンゴ・フューリー』に近いところもあるので、こうした選曲は当然かもしれませんが。
ただ、メンバーの数が少ないため如何せん演奏が多少厚みに欠けるところもあって、その点が少し残念です。この辺のメンバー構成は過渡期だったんですね。