カーティス・メイフィールド『Give, Get, Take And Have』


カーティス・メイフィールドの76年作品。前作が名盤と謳われている『There's No Place Like America Today』なので、その影に隠れてしまって非常に地味な印象を与えるアルバムです。ジャケットも暗くて良くないですね。

 

パッと見が印象に残らないので自分も長いことスルーしていましたが、先日たまたま中古屋で見つけて手にしました。印象が薄いので「もしや持っていて聴いていないのでは?」と思ってしまって一度棚に戻したような記憶も・・。国内盤の解説が小西康陽というところもポイントでした。

 

で、聴いてみるとこれが非常に良くて、特に細部のアレンジが神がかっているように感じます。ストリングスやパーカッション、アコギといった楽器類の音が細やかに複雑に鳴っていて、これをアレンジするのはなかなか天才的。バックの旋律の付け方なんかも非常に高級で複雑なもので、とても上品です。カッコいいよなあ、やっぱり。カーティス・メイフィールドも凄い人だと思います。

 

後半にある「Only You Babe」という曲からはオリジナル・ラブを想起しました。これに似てる曲があったけど何だろう。すぐに思い出せないなあ。といったことが最近よくあります。