ア・トライブ・コールド・クエスト『Midnight Marauders』

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ATCQの93年リリース3rd。前作の『The Low End Theory』が非常に良かったのでこの3rdもずっと手に取っては見送りを繰り返してきたが、今回遂に入手した。前作同様音が渋い。やっぱりジャズ系のトラックはカッコいいわ。とてもクールに響いてくる。

 

ATCQは元々はスチャダラパーの元ネタとしてデ・ラ・ソウルと共に気になっていたアーティストで、2ndを聴いて益々その良さを確信していた。ただラップなので言葉の問題はどうしても越えられない。でもパブリック・エネミーなんかもそうだが、分からなくても説得されてしまうインパクトが音にあって、単純にトラックメイカーとしての才能や音色に魅せられてしまう。そもそも邦楽でも歌詞なんて必要以上に気にしてなかったりもするので、音楽としてパワーがあればそれでいい、というのは極論に過ぎるだろうか。カッコいいですよ『We Can Get Down』とか。

 

『The Chase, Part 2』『Lyrics To Go』で畳み掛けてくる展開も鳥肌モノ。一見単調なように見えるビートの裏に隠された音達が聴き込むに値する役割を担う希有な音楽だと思う。