オリジナル・ラヴ『風の歌を聴け』

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オリジナル・ラヴの頂点。この後の『RAINBOW RACE』もなかなかにアーシーでいいですが、当時のバンドとしての沸点を記録したものとしてはこいつが最高ですね。

冒頭の『The Rover』からしてかっ飛ばしてますが、『二つの手のように』『心』といったスロウな曲も最高で、後者は自分の結婚式のBGMにも使ってしまいました。田島貴男がカッコつけてて様になっていた時期の結晶がここにあります。田島貴男は実は謎のノリを持っているし、活動初期やこの後のソロ時代にも見受けられるように、かなり「変な」人ではあるのですが、アシッド・ジャズの流行に反応して以降、国内の音楽を渋谷系の名の下に牽引していた、渋谷系という言葉が気に入らなければ時代とリンクした時期の傑作です。とにかくこの時期はカッコよかった。

当時郡山に赴任中で、ツアーで来てくれた際にひとりで観に行ったことを思い出しますね。あの頃は辛かった。暗闇から立ち上がる時期だったんですが大分励ましてもらいました。それからはや20年弱も経ってしまっている訳ですが、作品だけは色褪せません。