アソシエイション『Birthday』

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先日の山下達郎のサンデーソングブックで紹介されていたアソシエイションの4作目、68年リリース作品です。番組中にかかったのは「Everything That Touches You」だったと思いますが、「夏になるとこれが聴きたくなる、名盤!」とかなりのイチオシでした。

音はやっぱり古い。以前ビートルズの『ラバー・ソウル』ステレオ盤の際にも書いた捏造されたサイケデリックの匂いがします、意図的に音が左右に振られていて、これはきっとモノラルで聴いた方が曲の魅力が伝わるだろうな、と感じました。

感触としてはホリーズロジャー・ニコルズのようなソフトロック路線で、時代を感じさせる内容ですが、曲はそうはいっても粒揃いで、一瞬ハッとさせる瞬間がそこかしこに散りばめられています。でもラジオで聴いた時程の感動は先の曲には感じなかったなあ。何故だろう。

それがきっと無理矢理感のあるステレオの音づくりに起因するんじゃないかと。そう思う訳ですね。ジャケットのサイケな感じも当時のビジネス流行を彷彿とさせますし、楽曲自体の魅力をある意味損なってしまう、という意味ではモノラルによる数々の再発はラジオ時代の音の印象を再現する意味でも重要な出来事だったんだと改めて認識しました。