『Ray Of Hope』の初回盤にはボーナスディスクとしてこのライブ盤が付属していたようで、今回中古で手にしたディスクはたまたまその初回盤でした。ライブを集めた作品である『Joy』もきちんと聴いていないので先に1.5を聴くことになってしまいましたが、これはこれで贅沢です。
ライブ音源をきちんと管理して所有しているのも山下達郎の特徴ですが、これがコロナ期のラジオ番組で沢山オンエアされたのは非常に嬉しい出来事でした。ライブ音源を作品化する際の重要なソースにしていく振る舞いはフランク・ザッパも積極的でしたが、やはりひとつひとつのライブのクオリティを高めていざという時に差し出すというのはビジネス面でもメリットがある。ここにご両名は気付いているんだと思います。
収録曲に伊藤銀次の「こぬか雨」や鈴木茂の「砂の女」のカバーが入っていて非常に楽しいですし、サンデーソングブックの中でジングルとして使われている「ONLY WITH YOU」や「アトムの子」が入っているのも嬉しい。山下達郎と坂本龍一の共通点は自らのラジオ番組を活動の中に組み込んでいったことではないかと考えています。リスナーとのコアなつながりをとても大事にしている。そのための重要なメディアとしてラジオを捉えているんだと思います。
従って、今日は山下達郎のラジオ特番が、そして明日は坂本龍一の特番がそれぞれ9時間のボリュームで組まれるのも宜なるかな。聴いている方も非常に楽しく休日を過ごすことができますね。
