タワー・オブ・パワー『Back to Oakland』

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TOPの絶頂期の作品が1200円で再発されていますが、本作はその中の4作目。ここ最近は中古で買うよりも安い価格での再発が多発していて、いよいよCDの時代も終焉かと思わされますが、良心的価格であることは単純に良いことです。

先日聴いたライブ盤で充分にその魅力は伝わりましたが、本作はそのライブの直前にリリースされたもの。演奏力が半端ではありません。ただ、少し整い過ぎていて、混沌とした魅力に欠けるきらいがあるのも事実。P-Funkみたいなドロドロしたものを聴いてきた後なので余計にそう思うのかもしれませんが、少しフュージョン的なのが気にかかるところ。クオリティは高いんですが粘りがない。これはちょっと贅沢な要望でしょうか。

以前も書いたように、チェスター・トンプソンというザッパの黄金期のドラマーと同姓同名のキーボーディストが参加していて、最初はその名前に惹かれて手を出してしまいましたが、今となってはTOP自体の魅力を味わうところまで来ました。ファンクを聴く側としてはやはりこのバンドは外せないでしょう。

これが頂点なのか、それともこの後もずっとこの熱が続いているのか、更に周辺を掘ってみなければ分かりませんが、この機会に聴き直すのは充分ありだと思います。