パーラメント『Medicaid Fraud Dogg』

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パーラメント名義での久々の新作。しばらく前にファンカデリック名義での新作もありましたが、パーラメントとしては何と38年ぶりということで、恐ろしいインターバルで作品をリリースしています。Pファンクは不滅、ということでしょうか。ジョージ・クリントンの死期が迫っているかな。

2枚組で大量の曲が入っていますが、元々は配信のみのリリースだったものを日本でCD化したものなので、この溢れんばかりの物量は特にCDというフォーマットを気にせず出せるものは皆出した、といったところでしょうか。

一聴したところでは、思ったよりも地味だったという印象です。パーラメントに期待することはウネウネしたコーラスワークと高揚する混沌、といった感じなんですが、どうもそこまでいっていない。色々やり過ぎなんだと思います。もうちょっと絞ってもいいのに。

ああ、これはパーラメントだな、という瞬間は数曲にあるのみで、大半は今の音を反映する代わりに熱量を失ったような暗さが漂う。パーラメントに祝祭性を求めてしまう身としては若干の食い足りなさが残ります。でもそれもまたPファンク。ごった煮で基準がないところがいいんですね。既にジョージ・クリントン・ファミリーみたいになっていて、家族でファンク、みたいなよく分からない展開になっている。しばらくは見ものです。