Perfumeの新作がリリースされました。4年ぶりだそうです。
Perfumeの作品は以前ほど熱心にチェックしなくなっていましたが、やっぱりアルバムは聴いておかないと、と思って今回手にしてみました。ここ最近の作品は「人間」が出てきてしまっていて、機械に隠されていた生身の部分が温かみを感じさせていた。果たしてそれがPerfumeの魅力だったんだろうか。非人間的なところに個性があったのでは、などと考えてしまって、どうしてものめり込めずにいました。
今回はどうか。少しずつではありますが原点回帰しつつあるように感じます。冒頭のイントロが鳴った瞬間はまるでクラフトワークのようでしたし、「ポリゴンウェイヴ」なんかのコード感も「セラミック・ガール」のようで何となくワクワクさせます。「Spinning World」のリズムもとてもいいですね。
しかしやっぱり惜しい。『GAME』の頃にあった畳み掛けるような展開と高揚感、そしてメロディアスな魅力がここではまだ戻って来ていない。
音が全体的に平面的に聴こえる感じもしました。ちょっと奥行きが足りない。でもそれはそれで機械的な音色という意味では正しいアプローチかもしれません。Perfumeは豪華である必要ななくて、プラスティックでいいんです。しかしやっぱり高揚感、メロディが足りない。「アンドロイド＆」なんかも惜しいんですが、もしかしたらビートをもっと速めれば良いのかもしれません。
Perfumeにはグルーヴが欲しい。その上でビジュアルやダンスの装飾が引き立つように思います。もう一歩、あと一歩だな。
