ヴルフペック『Mr. Finish Line』


続いて2018年リリース作品。大分ツボが分かってきました。

 

ヴルフペックの音楽は基本的にはコンプレッサーのかかった音が中心になっているんですね。そのコンプレッサー自体を自ら開発してしまうくらいなので、圧縮された音へのこだわりは強いんだと思います。これが音の質感を決定的に決めてしまっている。

 

加えて音楽自体を楽しもうとする姿勢。その一部が様々なゲスト・ミュージシャンの参加にあって、今回もデヴィッド・T・ウォーカーからブーツィー・コリンズまで召喚している。ブーツィーはベースでの参加かと思ったらボーカルでした。でもあの独特の声が入るとそれだけでカッコいいので必要十分かと思います。

 

今回は特に演奏前後のスタジオの声がたくさん入っていてとても楽しそうな雰囲気が伝わってきます。音楽オタクが4人集まってあれこれやりながら曲によってミュージシャンがどんどん加わるなんて、何という楽しいレコーディングであることか。演奏者自身が楽しんでいることが重要だということですね。