クラフトワーク『MULTIMEDIA TOUR 2026』


クラフトワークのライブに行ってきました。年齢的にもう観られるとは思っていなかったので、これが最初で最後かな、と思いチケットを入手。オープンしたばかりのSGCホール有明でのライブです。

 

セットリストはまるでベスト盤のような選曲。主だった曲はほとんど演奏してくれました。クラフトワークのライブはバックの映像がセットになっていますが、まるで映画を観ているような感覚で映像が目に入ってきます。思った以上にメンバーが直立不動で動かないので、「果たしてこれはライブなのか?」と目を疑うような光景でした。

 

しかし、途中で坂本龍一の追悼の場面になると、ラルフ・ヒュッターのMCが入って、やっと人間らしい振る舞いを見ることができます。しかし、それ以外は全面的にクールで動かない。まるで初期のYMOのようです。というよりYMOがクラフトワークに倣っていたのかな。

 

クラフトワークはある時期から過去の楽曲をアップデートして更新していく試みを繰り返してきましたが、ここへ来て既に壮大なレトロスペクティブとして機能していて、もはやオーセンティックな音楽となってきているように感じました。音質と画質は向上していきますが、映像の刺激性でいえばコーネリアスの方が格段に上を行っている。しかしながらこうした映像シンクロの手法も含めてクラフトワークはオリジネーターだし、何より半世紀近くも活動を継続しているというのは驚異的です。もう殿堂入りの世界ですね。貴重なものを見せていただきました。