細野晴臣『分福茶釜』

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細野晴臣鈴木惣一朗の対談本。柏の葉ららぽーとで図書カードで購入。

最近また『アンビエント・ドライヴァー』を読んでいたところだったので、買えてラッキー。60歳を超えて益々変化している細野晴臣の先人としてのコメントは含蓄があって勉強になる。徹底的にクールなのもいい。

「モノをつくるためには伝統を学ばなくてはダメ」という話はさすがだと思った。確かに自分も含めて「自分的なモノ」をつくろうとしてしまうし、「生きた証をこの世に残したい」という人はとても多い。この日記もそうかもしれないが・・。

でもそれは違って、本来自分は長い歴史の中の一部であり、先人がやってきたことを受け継いでいく役割であることを痛感する。それは親であってもいいし、先輩であってもいい。

悟りを開くことはゴールではなく、プロセスが大事、というようなコメントもその通りで、ワタミの社長も言っていた。日々の鍛錬が目的であり、昨日よりも少しだけ成長すればそれが一日の意味だ。常に自己ベストを更新していくという考え方、これはいいね。

たまたま先週から一生懸命生きることにしたんだけど、細野晴臣にしてみたらあんまりガチガチのこうしたアッパーさは興味もないし遠くにいたいんだろうと思う。流れに任せる。「お願いしたことはない」なんて言えないよね、普通。孤独を愛するのは良く分かる。わずらわしいので。