トッド・ラングレン『The Individualist』

f:id:tyunne:20181117111644j:plain

95年にリリースされたトッド・ラングレンのインタラクティヴ・ミュージック第2弾ですが、印象はとても薄いものになっています。前作の『No World Order』で大分気持ちが離れてしまったので、御大ご乱心の続編という風にしか捉えられませんでした。

前作よりは楽曲としての体をなしていて普通に聴くことも出来ますが、今聴いてみると現在のEDM路線の布石がこの頃に既に打たれていたんだなあと考えてしまいます。ある意味趣味は一貫している。

この頃のトッドは通常のアルバムとしての作品のリリースは今後行わず、活動のメインはインターネット上での楽曲単位の発表としていくと宣言していました。今の時代では当たり前だし、ある意味晩年のプリンスなんかが同じようなことをしていたと思いますが、90年代にそれを言われても聴く側は困惑するばかりでした。そんな混迷の中リリースされた本作はやはり時代の波に埋もれる運命にあります。楽曲単位でその後痕跡を残すものもないのが現状です。

タイトル曲のリズムはレゲエだったんだな。。