高橋幸宏『Mr. YT』

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「YTは知っていますが、UTというのは初めて聞きました。」ということで、タイトルをきくといつも『BGM』の「UT」のコメントを思い出す94年リリースの作品。この頃は自分も結婚直前で、福島での後半時代を送っていた時期になります。本当に高橋幸宏に興味がいっていなかったなあ。若造だったんですね。

意外なほどにデジタルよりの強い音が鳴っていて、時よりアコースティックやストリングスが入るような不思議な出来栄え。これはおそらく『テクノドン』の影響もあったんだろうな。日本のポップスのお手本を追求していた中、ふとしたことでかつてのテクノの音に触れた結果、若干の影響が出て、その後またすぐ消えた、という流れなんじゃないでしょうか。

かといってデジタルビートが耳障りなこともなく、あくまでポップスとして耳に入ってくるので快適に聴き通すことができます。しかし記憶に残るのかなあ。スティーヴ・ジャンセンとの共作「IN THIS LIFE」は聴き覚えがありました。