マーヴィン・ゲイ『Live at The London Palladium』


マーヴィン・ゲイの77年ライブ盤。『I Want You』リリース後のライブですが絶好調ですね。マーヴィン・ゲイはライブがあまり好きではなかったそうですが、それでもステージに上がればパフォーマーとしてベストを尽くす。非常に立派です。

 

なんと言ってもメドレーが楽しい。60年代と70年代に分けてメドレーで沢山の曲を歌っていますが、60年代のものも当時のグルーヴにアップデートしていて非常に洗練されている。これは聴いている方は堪らないですね。

 

不幸な最期を迎えてしまう方ですが、浮き沈みのあった活動の中でもギリギリの一線を越えずにパフォーマンスを行った記録がこうして残されている。70年代は過酷な時代だったと思いますが、それでも歌は歌い続けた。それがこうして半世紀の時を経ても楽しめるのだから、こんなに贅沢なことはありません。

 

ラストのディスコ楽曲が意表をついてヒットしたことから、このアルバムも当時とても売り上げが良かったそうです。そうした事故的なエピソードも含めて今では愛すべき作品になっていると思います。