ロバート・パーマー『Sneakin' Sally Thru The Alley』


ここしばらくピーター・バラカンのラジオ番組「ウィークエンド・サンシャイン」では74年リリース作品の特集を放送していますが、このロバート・パーマーの1stもそこで紹介された1枚でした。ロバート・パーマーはモデルを使った派手なPVやパワー・ステーションなどでの活動が印象に残っていたので余りこれまで聴かずに来てしまいましたが、この1stがこんなに渋くていい作品だったとは、恥ずかしながら知りませんでした。

 

約半数の楽曲がリトル・フィートローウェル・ジョージと共にニューオーリンズで制作されていて、共作曲も収録されています。バックの演奏をミーターズのメンバーが固めているので演奏もバッチリ。これは年代的にもリトル・フィートの作品と考えてしまっても差し支えないような出来栄えです。

 

半数はニューヨーク録音で、そこでもSTUFFのメンバーを従えての演奏なのでそれでも充分素晴らしいんですが、冒頭3曲の「Sailing Shoes」「Hey Julia」「Skeanin' Sally Thru The Alley」はメドレーになっていて、しかも録音がニューオーリンズとニューヨークで別々なものが繋げられている。なかなかスリリングですし、聴いていて違和感がなくてかつ楽しい、カッコいい、という素晴らしい作品になっています。これは凄い。

 

ロバート・パーマーのボーカルはまるでローウェル・ジョージのようで、かなり影響を受けて録音された作品であることが分かります。この路線で行っても良かったんじゃないかと思いますが、その後の活動はもうちょっとメジャーな方向に舵が切られていった。しかし、出発点としての作品があまりにも渋過ぎる、というのは非常にいい話だと思います。

 

ラストの「Through It All There's You」は12分越えの大作ですが、スティーヴ・ウィンウッドも参加した渋いセッション作品です。聴いていてこちらはPファンクを想起しました。