バッドフィンガー『涙の旅路』


バッドフィンガーの74年リリース作品。バッドフィンガーはアップルの作品だけを聴いていれば充分と思っていたので、ワーナー移籍後の作品はこれまで聴かずにいましたが、本作と次作の『素敵な君』までは聴いておこう、と思い手を伸ばしました。

 

本作はワーナー移籍第1弾ですが、アップルとの契約がもめていたため、前作の『Ass』の発売が遅れて本作の直前にリリースとなっていたりしていて、結果的に混乱の中発売された作品となっています。

 

結果的に楽曲の方もこれまでのストックから蔵出ししてくるような状況で、どうしても佳作感は否めません。やはりアップル時代にあった魔力のようなものが失われてしまっている。

 

ただ、ピート・ハムの作品を中心にいい曲は多くて、普通に聴いていればジョージ・ハリスンのソロ作品やパイロットのようなバンドの作品と比べても遜色のないアルバムにはなっていると思います。バッドフィンガーの作品全体からすると影が薄いかもしれませんが、音楽は普通に楽しめる良い作品でした。契約問題のゴタゴタがなければもっと良くなっていただろうに、とやはり残念でなりません。とても勿体無い作品ですね。