ウェザー・リポート『Black Market』

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ウェザー・リポートジャコ・パストリアスに惹かれて『ヘヴィ・ウェザー』を随分前に購入して聴いていた記憶があります。結局フュージョンが肌に合わず手放してしまいましたが、やっぱりビートクラブでの映像が強烈で、いつも中古屋に行ってはコーナーをチェックしていました。散々迷った末、3枚で割引の誘惑に負けて手を出したのがこの作品です。76年リリース。このアルバムからジャコ・パストリアスが参加したんですね。チェスター・トンプソンの名前も見えて、ザッパ・ファンからしても見逃せない。

音の方はやっぱりフュージョンで(当たり前か)、柔らかめの楽曲がどうしてもしっくり来ません。ジャコの浮遊感のあるベースはやっぱりいいですが、これはジョニ・ミッチェルの一連のアルバムで味わえれば充分なんじゃないかなあ。何て言うと怒られそうですが。

風景を描写する音の工夫は随所になされていて波の音のSEなんかも入ります。ウェイン・ショーターのサックスも朗々としていて、音楽としてはリラックスして聴けそう。リズムにファンキーさが加わって来ているのでジョー・ザヴィヌルのキーボードも色っぽく響いて来ます。この世界が好きな人がいるのはよく分かる。

もう少し身を浴してみてから評価については考えようかな。