ジャッキー・ロマックス『Home Is In My Head』

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青山陽一のツイートで知ったジャッキー・ロマックスの71年作品。経歴を見るとアップルから作品を出していた人のようですがまったく知りませんでした。今回ワーナーから名盤探検隊が復活して複数のタイトルを再発していますが、これもそのひとつ。何と新品で1200円ということで、ほとんど中古と変わらない安さに目を奪われ聴いてみることにしました。

会社の人に話したら「マニアックだなあ」と笑われましたが、いいアルバムです。南部の匂いがして演奏もグルーヴたっぷり。少しボーカルが弱いような気がしますが、当時ちっとも売れなかったそうで、知名度も含めやはりマイナーなのかもしれません。とはいえ青山陽一が30年間聴き倒してきたとのことなので悪いはずがないと思い購入して正解でした。

追悼でアップされていた大滝詠一細野晴臣の対談でザ・バンドの『カフーツ』からアラン・トゥーサンを知ってドクター・ジョンの『ガンボ』に辿り着き、その後『泰安洋行』と『ナイアガラ・ムーン』が出来た、という経緯が語られていましたが、その辺りの土臭さ、あるいはピーター・バラカンの薦めるスティーヴ・ウィンウッドの作品なんかを彷彿とさせて、聴いていて心地良いことこの上ない感覚です。この辺りの雰囲気が好きな人が一定数いることには理解を示さざるを得ない。

基本はシンガーソングライターのようですが、ボビー・チャールズにも似た枯れた雰囲気を醸し出している好盤だと思います。渋過ぎるかなあ、やっぱり。