スコラ 坂本龍一 音楽の学校 日本の伝統音楽編第1回

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続いてのテーマは日本の伝統音楽。母親が能をやっていたので、子供の頃は何かというと家に笛の音が響き渡っていたりする環境で過ごしました。独特なリズム感と音程のない音楽。そこに魅力を見出すには至りませんでしたが、「日本の音楽」というものが演歌みたいなものだと勘違いしていた頃に比べると、大滝詠一師匠が日本ポップス伝で紐解いてくれた後の今となっては更に前の音楽が未知の領域として残っています。そこにタイミングよく届けられた今回のテーマ。学ぶことが多々ありそうです。

第1回は太古の音楽ですが、石笛や竹笛のような微妙な音が度々神に近づく音として扱われていたことにまずは感銘を受けました。でも一番驚いたのは日本列島を逆さに見て日本海を湖に見立てた視点だったかもしれません。日本の音楽というとアイヌや沖縄に行きがちなところをあくまで多様性として一刀両断してモンゴルからの流れにもっていくくだりは清々しく観ることが出来ました。大陸とかつて繋がっていたからこその伝来の歴史。これが島国とは異なる形で日本を定義していく。民俗学というのは深いですね。研究している人はさぞかし楽しいだろうなあ。ゲストの先生も高齢にも関わらず饒舌で、お話が面白く聴けました。

雅楽能楽、民謡といった展開を見せそうな今回のテーマはそこそこ見応えがありそうです。