白井良明率いるインストバンドsclapの11年リリース1st。メンバーはバカボン鈴木、鶴谷智生に武川雅寛ということでてっきりガカンとリョウメイの派生系かと思っていましたが、どうやら違うようです。
この時点で結成9年目でアルバムリリース時に武川雅寛が加わった形のようで、それまでは3人でやっていた模様。実際にはメタ・ポストロックバンド等と言われていますが、要はギターが弾きたかっただけなのかも。印象からするとボーカルが入らないと弱い気がします。
キング・クリムゾン『21st Century Schizoid Man』のカントリー風カバーなんかもあってニヤリとさせられましたが、基本は最近の白井良明の志向を色濃く現した作品といえるかと思います。ムーンライダーズ活動休止後のソロでもインストに今後の可能性を託していた節がありますので、この辺りの器楽的なアプローチが何らかの影響を及ぼしていたことは確か。
何といっても『旅のYokan』が収録されているところがミソですが、コンパクトな構成でも充分白井良明の世界観は表現できることを証明しているかのようです。でもやっぱりガカンは必要なんですね。