ピチカート・ファイヴ『ベリッシマ』

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実は初期のピチカート・ファイヴはずっと聴かずにいました。最初の体験が『スウィート・ピチカート・ファイヴ』だったから、というのもありますが、ピチカート=野宮真貴だったというのが自分の印象でしたので、田島貴男時代というのがどうしても後追いとしてイメージできなかった。しかしながら、オリジナル・ラヴもその後聴いていた訳なので、それが一緒になっていた時期の音を聴いて悪いはずもない、と思ってはや十数年。ここへきてやっと中古で一連の作品を発見し、手にとった次第です。

こちらは88年リリース。ピチカート・ファイヴとしては2ndアルバムとなります。聴いた印象は思った以上に良いですね。要するに初期オリジナル・ラヴみたいな感じなんだな。声は若いけれども音が老成しているので決して嫌味に聴こえない。この辺りの洒落た雰囲気が当時の評論家に酷評されたんでしょうが、その後の活動を考えると驚くべきクオリティで既に完成している。

一聴の価値あり。相馬のレコード店店主が「初期の方が好きだ」と言っていたのを思い出します。