ピチカート・ファイヴ『オーヴァードーズ』

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ピチカート・ファイヴではこれが一番好きです。冒頭の『Airplane』での小山田圭吾のギターから次の『Statue of Liberty』での高木完のラップに至るまでノックアウト寸前のサウンドが響き渡ります。『Happy Sad』も入ってますし。

94年のリリースで前作が『ボサノヴァ2001』だったかな。非常にいい時期ですよね。その後比較的王道から外れていった感もあるのでここまではかなり絶好調です。グルーヴィーで音のバランスもいい。渋谷系という言葉がそろそろ死語になりつつありますが、そんなブームがなくても歴史に残ったアルバムなんじゃないでしょうか。聴いていて気分が上がるんですよね。

批評家的なスタンスで若干評論家筋から嫌われてもいた感じのあったピチカート・ファイヴが真に音楽としてのクオリティを汎用的なポップスのフィールドに置き石のように定めた作品。この時期のピチカートにはそんな感覚を覚えます。繰り返し聴いても飽きのこないアルバムですね。