WORLD HAPPINESS 2017

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今年から場所を変えて葛西臨海公園での開催となりました。10周年、ということで今年も行ってきました。

会場はコンパクトになった印象です。海沿いですので環境もいいし、駅を降りてすぐ公園なので、公道を通らなくて良いのがポイントです。行き帰りもスムースでした。やはり少し規模を小さくしての継続、という選択肢をとったんですね。これは賢明だと思います。

今回はセンタースペースの前から5列目くらいに位置どることができました。これはこれまでで一番良い場所ではないでしょうか。かなり埋まっていたんですが、係の人のアナウンスで前の方にも空きがあるとのことで、行ってみると入れた、という具合です。但しステージが高い。座っていると奥まで見えない感じでした。

肝心のステージは前半のコトリンゴまでは耐えたんですが、余りの暑さに14時過ぎまで日陰で避難していました。このままでは倒れる、と危険を察知しての行動でしたが、実質16時頃のくるりの出番までは休んでいても良い状況でしたので、今回は余裕を持って休み休みいくことにしました。海辺の風にあたりながら聴く宮内優里の演奏はなかなかに雰囲気があって良いものでした。海が近いのはやはり魅力ですね。

正直言って見所が少なかったのは否めません。みうらじゅん竹中直人も結構真面目に演奏していて、それはそれで悪くないんですが、このブッキングはいとうせいこうのキュレーションミスではないかなあ。端的に音楽家を呼ぶべきだったと思います。

電気グルーヴが盛んにYMOの名前を連呼していましたが、フォロワーとしてのコンプレックスの表現が一方はカウンターを表明すること、もう一方が砂原良徳のように完全フォロワーとして協力すること、だとすると後者の方が微笑ましいなと思います。

この日一番の演奏はくるりだったと思います。この切れ味の鋭い演奏。空気を完全に変えましたし、確かな演奏力、余裕すら感じる佇まいは本当にカッコよかった。前回同様、サウンドチェックで既に演奏を始めてしまうところなんかも含めてこの日のベストアクトでした。「Morning Paper」が一番でしたね。演奏に溜めがある。くるりの演奏は時々音を完全に止めるんですね。非常にいいと思います。演奏している姿も気持ち良さそうでした。

ラストは高橋幸宏でしたが、これは最早アンソロジー状態。80年代の曲をこれでもかと演奏してくれてとても良かったんですが、果たしてこれで良いのか?皆勤賞の鈴木慶一と一緒に演奏したビートニクスは新曲も演奏してくれて、これが結構いい曲でしたので、来るべき新作に期待が持てそうです。ラストはMETAFIVEが揃ったので、何曲かやるのかと思ったらいとうせいこうの曲をやっておしまいでした。これはちょっと勿体ないなあ。全員揃ってるのに・・。

ということで全般的にスケールを落として興行を継続させている印象が残りました。でも続けてくれている。そのことだけでも感謝すべきです。場はやはり大切なので。何といってもやはり暑過ぎたのが今年はきつかった。くるり以外ではそれが一番印象に残っています。