デイヴ・エドモンズ『Get It』

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ロックパイルの音を探し求めて、デイヴ・エドモンズの初期作品に着手しました。こちらは77年リリースの3rdで、ブリンズリー・シュウォーツを解散したニック・ロウも合流したプレ・ロックパイル的な音となっています。

以前に2ndを聴いた時も感じましたが、デイヴ・エドモンズという人はロックンロールの軽快なノリと同時に偏執狂的なスタジオワークをこなす二面性を持ち合わせていて、それがビーチ・ボーイズフィル・スペクターのようなサウンドに現れています。そういった意味で、ロイ・ウッドや大滝詠一に通じるものがありますね。恐らくプレスリーをはじめとしたロックンロールの歴史に詳しければ、より一層楽しめるアーティストなんだと思います。

残念ながらそこまで造詣が深くない自分のようなリスナーにとっては、参照先が分からないのでなかなかニヤリとはできません。但し、ビーチ・ボーイズは分かりますので、一部は楽しむことは出来ます。それ以外はやはり有無を言わさぬロックパイルの勢いのある演奏に出会えるかどうかでしょう。この作品はまだそこまでは行っていないように思います。

一曲2分台の曲もあって、トータル13曲でも31分程度とコンパクトな作品ですが、ここにロックパイルの萌芽を見ることができます。