デイヴ・エドモンズ『Tracks On Wax 4』

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レココレのデイヴ・エドモンズ特集号を見つけたので手が伸びた78年リリースの4作目。この後に出た『Repeat When Necessary』をしばらく前に聴きましたが、この辺りの作品はどれもニック・ロウとのロックパイルによる作品群で、聴いているとデイヴ・エドモンズなんだかニック・ロウなんだか、どちらか分からなくなります。それ程一体化してたんですね。

基本ロックンロールなんだなあ、というのが第一印象です。元気のよい短いナンバーが立て続けに演奏されていますが、以前に聴いた2ndの『ひとりぼっちのスタジオ』はフィル・スペクター風の一人多重録音構築型の作品だったので、そうしたスタジオワークとロックパイルによるバンド形式の勢いのあるサウンドが一人の中で同居していて、大変振れ幅が大きい。これがデイヴ・エドモンズという人を分かりにくくしている原因ではないかと思います。ただ、大滝詠一やロイ・ウッドなんかと同じで、基本的には古き良きポップスが好きな人なんだろうな、と感じます。

ニック・ロウの作品には一種独特の捻りもあって、それがエルヴィス・コステロになると更に増幅する。デイヴ・エドモンズはこの作品だけ聴くとその原形になるようにも聴こえます。でも山下達郎ばりの構築型の側面も併せ持っているところが前述の2名と少し違うところ。この辺りの微妙なグラデーションはやっぱり聴いていかないと分からないですね。

更に後々はジェフ・リンにプロデュースを委ねる時期もあるので、また更に分からなくなりそうです。後期の作品も聴いてみないといけませんね。