2枚目は制作過程のセッション集ですが、なかなかに楽しい内容でした。『I Want You』というアルバムを別解釈で聴くような、得した感じで味わえるものです。
デモ集ではないので演奏はしっかりなされていますし、最終系に至るまでの実験要素も垣間見える。本編では1分強で終わってしまう「I Wanna Be Where You Are」や「I Want You (Intro Jam)」といった曲がフルバージョンで楽しめる、といったものでもあり、よりプリミティヴな楽曲そのものを味わえる別バージョン集といった趣です。
本編が比較的流れるような展開で、「えっ、もう終わっちゃうの?」という感じで進んでいくのに対して、きっちり曲が収録されている。これを冗長ととるかどうかだと思います。結構自分は楽しめました。もう1枚『I Want You』が聴けるなんて、という感覚ですかね。