ネッド・ドヒニー『Hard Candy』


76年リリースのこの作品は、AORの名盤としてよく取り上げられていますが、日本でいうシティ・ポップのような文脈で一時期語られていたヨット・ロックというジャンルで紹介されていたのを目にしたこともありました。

 

かつて放送されていた高橋幸宏のラジオ番組や、夢街名曲堂などでも紹介されて、楽曲を聴く度にいつかは聴かねば、と思っていたので、今回手にとってみました。

 

36分程度の短い作品ですが、とてもいいですね。曲が洗練されています。AORといわれる作品群に詳しいわけではないですし、そういった聴き方をあまりしてこなかったのでジャンル的な意味合いでは説明できませんが、ジャズやソウルのテイストを漂わせつつ、海岸線をイメージさせるような爽やかな音が鳴っている。しかもそれが決して軽薄ではない。そういった意味では山下達郎のような感じに聴こえてきそうですが、自分はむしろジョージ・ハリスンをイメージしました。

 

アヴェレイジ・ホワイト・バンドとの共作曲が入っている、と聞くと少し印象が伝わるかもしれません。