山下達郎『RIDE ON TIME』


このアルバムは以前に紙ジャケ再発盤を手にして聴いていましたが、その際にもコミュニティの方から「ご本人が音質上紙ジャケ再発盤を推奨していない」というコメントを頂いていて、少し引っ掛かっていました。今回他のアルバムも一通り聴いて、満を辞して02年のリマスター盤を手にした次第です。一連のアナログ再発も終了した後のタイミングで、しかも20年越しでやっと本盤を入手するというのもどうかと思いますが・・。

 

RIDE ON TIME」がヒットチャートを上がってきた時には恐らく小学生でしたが、TV-CFの雰囲気と相俟って「何という洒落た世界が訪れたんだろう」と感じていました。そのくらいこの曲は衝撃的で、インパクトがあった。主にラジオから流れてくるこの曲の新世代感といったら尋常ではなかったのです。

 

その後発売されたアルバムは、タイトル曲はアルバム・バージョンになっていて、かつ他の曲は若干渋め。つくづく捻くれた人だと思いますが、それが山下達郎という人なんでしょう。従って、今聴いた感触も渋く、地味に聴こえます。だからこそいいんですが。

 

これでやっとシングル・バージョンと一緒に作品を聴くことができるようになりました。ご本人のライナーノーツにも「20年経ってやっと実現した」旨の記載がありますが、そこから更に20年経って味わっていることになります。やはり時空を超えていますね。