79年リリース作品。このアルバムを手にしたのは収録曲の「Dance Away」をコーネリアスのFlag Radioで耳にしたのが理由です。ロキシー・ミュージックは未だに聴き進めている途中なので、この曲も恥ずかしながら未聴だったんですが、自分の知っているロキシーの音が流れていた。そして収録アルバムがこの作品だったことに少し驚きました。
『アヴァロン』から遡ってロキシー・ミュージックを聴いている自分のようなリスナーにとっては、実はこの『マニフェスト』というアルバムはその出発点にあるようなアルバムのようです。そもそもが一時活動休止からの復活作で、かつアナログではA面のイースト・サイドと銘打った5曲はそれまでのロキシー色が強い楽曲、B面のウェスト・サイドがその後のロキシーの洗練された方向性を示唆する楽曲群、という構成になっています。「Dance Away」はそのウェスト・サイドに位置する楽曲なんですね。
従って、ロキシー・ミュージックはこのアルバムの前半と後半が分岐点になっている。そんな位置付けのアルバムだったということになります。ここから始まっていた。しかし前半の混沌としたグルーヴもとても気になるし、以前聴いた『サイレン』もとても印象的でしたので、初期のロキシーもやっぱり気になります。奥行きの深いバンドですね。