高野寛が新作で『虹の都へ』をセルフカバーしているが、その際に参考にしたのが「大好きなベニー・シングス」ということだったので、ひっかかっていた。トッド・ラングレンにヒップホップのビートを乗せたような音、といった触れ込みだったので、色々調べてみると確かにそのような感触。ということで07年に出たこのサード・アルバムを手にしたという次第。
色々と試聴したりもしたので、ほぼ予想通りの音。自宅で録音したというタイトルそのままのアルバムだが、凝った音づくりは言われている通りだ。宅録ならではの密室性が多少全体を覆っているものの、基本線はポップなので聴きやすい。ウーター・ヘメルのプロデュースをして注目されたとのことだが、正直知りませんでした。オランダのアーティストなんですね。
ベスト・トラックは後半の2曲『All I'm Good For』と『I Can't Help Myself』。
もう一皮むけるとかなりのフェイバリットになりそうな予感。マシュー・スウィートやワールド・パーティを見つけた時の感覚が蘇ってきた。2作目のライブ盤も良さそうなので、ウーター・ヘメルと一緒に遡って聴いてみよう。
