5枚目。ここまで来て、まだ半分であることにまず驚く。本当にボリュームのあるボックスだ。
ここから74年の音源に突入。代々木のライブハウスの演奏を丸ごと収録したもので、72分くらいある。オープニングは何と『ウェディング・ソング』で、『火の玉ボーイ』収録曲だ。このボックスのもうひとつの未発表曲目玉『ミスター・ソウル』も聴ける。予告編の映像のバックで鳴っている曲だ。アップテンポでいい曲だと思うんだけど。
音はヒスノイズの裏に隠れていて決して満足できるものではないが、ザッパのブートレグシリーズみたいに臨場感があって逆にいい。演奏はインプロ部分も多くて若干走り気味だったりもする。まさかこの年に解散するとは誰も予想しなかったんじゃないだろうか。
『ぼくの幸せ』の歌詞を松本隆が改作した『君と旅行鞄』は既に成熟の出来。その後に続くかしぶち哲郎作の未発表曲『自由なメロディ』はこちらの方がはっきり聴こえる。後半はヒスノイズが減って大分聴こえやすくなってるんじゃないか？『塀の上で』も若干テンポが早い。この曲はタメがあった方が味わい深いと思うがどうでしょう。
