同じく76年リリース。ラジオ番組のサウンドトラック的な意味合いの企画盤というイメージがあったが、普通に大滝詠一の曲が沢山入ったアルバムなんだな。
同時代を体験していないので番組がどのようなものだったかは知る由もない。ただ当時の面影は様々な文献から窺い知れる。きっと楽しかったんだろうな。『ナイアガラ音頭』だってリスナーの葉書から着想を得たそうだし、コサキンとサウンドストリートを合わせたようなものだったのかもしれない。それともオールナイトニッポン乗りかな。30分という収録時間がいかにも短い。
アルバム契約数をこなすために大量の音源を用意しなければならなかったナイアガラの徒花群がこの後も続々と続いていくが、一定のクオリティを維持しているのは流石。最近聴いているクレイジーケンバンドのアルバムにもよくジングルは入ってくるが、番組が実在するかどうかが大きく違うところ。でもスネークマンショーのようにネタがメインという訳ではなく、あくまで主役は音楽。こんな作品の作り方も後に及ぼす影響は大きい。「サイド1終わったんですけど」みたいなコメントはスチャダラパーや電気グルーヴみたいなコメントだ。色々なもののオリジナルなんだなあ。だって76年でしょ?
『今宵こそ』の混沌が好き。