青葉市子と妖精たち『ラヂヲ』

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先日放送された細野晴臣坂本龍一のコンサートの源流は青葉市子にあるのではないかと思い、昨年買いそびれていたNHK-FMニューイヤー・スペシャルでのスタジオライブを手にしました。予測は半分当たって半分外れた感じです。

メンバーは細野晴臣坂本龍一の他に小山田圭吾U-zhaanというコンサートと全く同じメンバー。展開される世界観はコンサートの方よりもより硬質で幻想的です。エコーが沢山かかっていて、息づかいや細かな音も拾っている地球の始まりを表現したような音楽。ある意味セカイ系にも通じるワープ感です。物凄い静寂と間の使い方。そこで奏でられる音楽はまさに異界との交信を意識させます。

後半3曲で細野晴臣が参加すると幾分雰囲気は和らいで、温かい音が広がるようになります。先のコンサートはどちらかというとこの雰囲気ですね。そこまでは比較的冷たい世界。というより異空間への呟きが続くイメージです。この表現力は凄い。何故皆がフィーチャーするのかよく分かります。静けさを越えて、既にスケールの大きい別世界となっている。

もう少しリラックスした音楽を期待していたのですが、思いの外高級でした。緊張感が走っている。