エミット・ローズ『American Dream』

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先日1stを聴いたエミット・ローズの編集盤。1st発売以前の楽曲を1stのヒットに乗じて寄せ集めたアルバムのようです。が、これがいい!録音時期はまちまちのようですし、ソロになる前に在籍したメリー・ゴー・ラウンド時代の楽曲も含まれていますが、そのバラツキを感じさせないクオリティを誇っています。こうした編集盤には珍しく捨て曲が見当たらない。素晴らしいアーティストです。

ソロ以降は完全ワンマン・レコーディングとなりますが、このアルバムではスタジオ・ミュージシャンと共に録音されているせいか、バンド然としたノリを感じます。その分、楽曲の魅力が浮き彫りになっていて、そこかしこにビートルズの面影がちらつきます。かといってフェイクではなく、完全に自分のものとして消化しています。

YouTube等で聴く限り、2ndも非常に良さそうなんですが、なにせ気付いたのが遅かったのでとっくに廃盤となっています。これは気長に探すしかなさそうです。それにしてもここ最近の発見の中ではピカイチのクオリティで、来日するポール・マッカートニーが好きな方には是非お薦めしたいアーティスト。歌もうまい!

ポールだけではなくジョン・レノンを彷彿とさせる瞬間もあるし、ちょっとキンクスっぽい雰囲気も垣間見えます。要するにいい時代の音が鳴っている、という感じでしょうか。