カースティ・マッコール『Kite』

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カースティ・マッコールを初めて耳にしたのは全英チャートで「ニュー・イングランド」という曲がヒットした頃でした。スティーヴ・リリーホワイトの奥さんということで音の感触もそういった感じで記憶に残っていましたが、しばらく前に作品がボーナスディスク付きで再発されて店頭に並んだのでずっと気に留めていました。中古屋でかなり安く手に入ったのでまずはこの2ndから聴いてみることにしました。リリースは89年です。

スミスのジョニー・マーが全面参加ということで曲によってはスミスとU2が混ざったようなものもありますが、本家本元の参加と旦那のプロデュースなのでそれは当然と言えば当然です。味があるのは本人のフラットで澄んだボーカルで、バックをきっちり当時のブリティッシュの強者達が支えているという構図がとても美しい。ポップスとして安心して身を委ねられます。若干スミス色が濃いかな。

この人はその後事故で亡くなってしまいますが、いくつか残した作品がどれも良さそうなので追々聴いていこうと思います。やっぱりポーグスとの共演やトレイシー・ウルマンへの楽曲提供といった代名詞が語られ続ける人でもあるので、パターンは大分違いますがキャロル・キングのバリエーションとして捉えていくのが正しいのではないかと考えています。それにしてもブリティッシュの醸し出す世界観はやはり自分好みなんだなあと改めて認識している今日この頃です。