ロキシー・ミュージック『Siren』

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なるほど。これはジャパンとか初期ムーンライダーズの原形があるな。

75年リリースのロキシー・ミュージック5作目。ロキシーは遡って聴こうとずっと思っていたのですが、機会を逸してしまいここまで来てしまいました。丁度今、ジャパンのバイオグラフィー本を読んでいるところですが、そこかしこにブライアン・フェリーの話が出てきます。デヴィッド・シルヴィアンは否定するそうですが、やっぱりロキシーの影はちらつく。プロデューサーがある時期一緒、という側面もあるでしょうが、この耽美的な雰囲気はやはり共通点があります。

このアルバム、最初の解散前の作品なんですが、とても演奏が引き締まっていて、楽曲も後期を連想させるダンディズムを奥に潜めているようで、かつ勢いもあっていい曲が多い。80年代初頭の様々なニューウェーブ系の音楽に実は結構影響を与えているんだな、ということがよく分かる出来映えでした。もう少し音が荒っぽいのかと思っていましたが、意外と成熟していますね。

少なくても3作目の『ストランデッド』までは聴かないとな。それから同時期に連発されていたブライアン・フェリーのソロもやはり聴いておくべきなんだろうなと今回改めて感じました。ここに80年代初頭の源流がある。