カーティス・メイフィールド『Roots』

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ここ最近ソウルづいていますが、マーヴィン・ゲイに続いて久々にカーティスにも手を伸ばしました。71年リリースのこの3rdアルバムは1stの『Curtis』と4thの『Superfly』の間に挟まれて地味な印象があって、つい見逃しがちな作品ですが、実際聴いた印象も地味なものでした。

 

カーティス・メイフィールド自体、隙間の多い音や独特のファルセット・ボイスで強烈なインパクトを聴き手に与えるというよりジワリと迫ってくるアーティストではあると思います。その上で、「間」の取り方や姿勢のストイックさ、といった魅力が後から効いてくる。非常にとっつきにくい印象があります。

 

このアルバムまでは初期の若干ロックに寄せたテイストが残っていて、少し暗いイメージが音にも感じられます。ここからカーティスに入ったらちょっと地味で印象が良くないのではないかと。悪くはないんですが、グッと引き寄せられる要素も残念ながらありませんでした。総体としてカーティスを楽しむ際の一部分という解釈しか今はできない気がします。