ザッパのFM放送音源集がしばらく前に出ていましたが、一連の輸入盤セールの際に1970年マザーズのボックスと一緒に入手しました。70年代のFM放送されたライブを時系列に6枚。相変わらず物凄いボリュームです。
70年代のザッパというのは目まぐるしくバンドメンバーが変わってなかなか全貌を把握するのが難しかったんですが、ケーブルで放送された「70s クロニクル」という番組で初代マザーズ・オブ・インベンションが60年代末に解散して1970年に新たなバンドが組まれた経緯を説明していて、大分当時の経緯が理解できました。
基本的には60年代の初期マザーズはバンドメンバーと和気藹々とやっているイメージがあって、ザッパのみがクリエイターとして突出して次のモードに入ってしまい、その高度な構想を初期メンバーで再現できないところまで来ていたんですね。それが解散の原因で、間に『ホット・ラッツ』を挟んで元タートルズのフロ&エディやエイズリー・ダンバー、ジョージ・デュークなどを迎えて結成されたプロフェッショナル集団が1970年のマザーズだった。
フロ&エディの演劇的要素がかなり前面に立ってしまったことによってコミカルなイメージがつきまとう第2期マザーズですが、実はバックの演奏陣はしっかりしていた。そしてこの頃からザッパのギターは唸りを上げていきます。
最初の一枚はその1970年のマザーズの演奏。サンフランシスコ、フィルモア・ウェストでの11月のライブとなります。1970年のマザーズを丸々特集したボックスセットが先日発売されて、それもこの後聴くんですが、まずは70年代を舐めていきましょう。