69年録音作品。フルート奏者のジェレミー・スタイグをゲストに迎えた作品です。メンバーは下記の通り。
ビル・エヴァンス(p)
ジェレミー・スタイグ(fl)
エディ・ゴメス(b)
マーティ・モレル(ds)
ジェレミー・スタイグのフルート演奏がとにかくエキセントリックです。出てくる音がまるで尺八を吹いているかの如く聴こえる瞬間もありますし、息遣いを超えてスキャットのように聴こえるパートもある。閃光のようなプレーヤーですね。
ビル・エヴァンスのピアノはここでは伴奏のように聴こえてしまいますが、共演を強く望んでいたそうですので、一緒に演奏できてさぞかし嬉しかったのではないかと思われます。
マイルスの『Kind of Blue』でオリジナルにも参加した「So What」なんかも演奏の速度が速くて、非常に熱い。冒頭の「Straight No Chaser」も同様にスピードが速いですね。しかし不思議とツンのめっているようには聴こえませんでした。演奏技術がしっかりしているんでしょう。