フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 4

74年のエリー公演の続きとなります。ここでは比較的長尺の曲が多くて、10分越えの楽曲が続きます。この辺りは若干冗長になってしまうきらいもありますが、リズムがタイトなので左程飽きさせない。そもそも『Don't Eat The Yellow Snow』なんかは組曲ですし。

 

やはり前半の2曲で「Sit down ! Sit down !」と繰り返し観客をなだめて演奏がストップする一幕が印象的です。ザッパはグループのメンバーにも厳しいですが、観客のマナーにも厳しく接するミュージシャンですので、こうした毅然とした態度は80年代の一連の裁判でも本領を発揮していると思います。晩年はどこまで本気かは別として「大統領になりたい」などと口にしていましたので、強い意志が政治にも向けられていたんでしょうね。

 

こうしたドキュメンタリー・タッチの記録もそのまま世に出てしまうところが果たしてどうなのか、と思うところもありますが、聴く側からすると非常に興味深い。