2012-01-01から1年間の記事一覧

ピチカート・ファイヴ『オーヴァードーズ』

ピチカート・ファイヴではこれが一番好きです。冒頭の『Airplane』での小山田圭吾のギターから次の『Statue of Liberty』での高木完のラップに至るまでノックアウト寸前のサウンドが響き渡ります。『Happy Sad』も入ってますし。 94年のリリースで前作が『ボ…

マンフレッド・マン『As Is』

久しぶりにマンフレッド・マンの作品を手にしました。『マイティ・クイン』がとてもいい曲だったので『Mighty Garvey』だけ持っていましたが、この3rdと次の『Up The Junction』はいつか聴こうと思っていて今回3rdだけ購入。66年リリースなので音は古いです…

朝日美穂『ONION』

朝日美穂という人は活動がなかなか安定しないアーティストですが、何といってもデビュー曲の『momotie』の完成度が余りにも高かったのでそれを未だに越えられていないような気がするんですね。 この1stにはその『momotie』の他にも『勉強』というこれまた痛…

トーキング・ヘッズ『Little Creatures』

トーキング・ヘッズは『Speaking in Tongues』までが紙ジャケリマスター再発されていて、このアルバム以降はなかなか再発されません。ずっと待っているんですが、とうとう耐え切れずに中古を手にしてしまいました。やっぱり音が小さい。いい音できちんと聴き…

ロイ・ウッド『On The Road Again』

ロイ・ウッドではこれが最高なんです。 前作の『マスタード』、1stの『ボールダーズ』も勿論いいし、ウィザードの一連のシングルやムーヴも最高ですが、何だかんだ言ってこの3rdですよ。近年再発されましたがそれまではアナログで聴きまくっていました。ドラ…

ウェイン・ショーター『Adam's Apple』

このアルバムは以前ラジオで聴いて以来Amazonのカートに入れっぱなしでいたんですが、この度目出たく中古屋で500円で入手できました。安いなあ。果たしてどの曲がかかってどう自分が反応したのかすっかり忘れてしまいましたが、普通にジャズのアルバムですね…

10cc『Sheet Music』

10ccというと『I'm Not in Love』という感じなんですが、実はその前の2ndが非常に好きでして、こいつはセンス爆発の名盤だと思っています。 強烈にいいのは『The Sacro-iliac』という曲で、めくるめく展開に失神必至。地味ですがこれ程の名曲はないと思いま…

エルヴィス・コステロ『Get Happy!!』

80年リリースの4th。R&Bテイストの強い20曲入りのボリュームたっぷりのアルバムです。プロデュースはまたもやニック・ロウ。鉄板の音が鳴り続けますが、ほとんど酔っぱらって録音していたそうで、その割にはコンパクトで整理された音のように感じます。 モー…

The New York Rock And Soul Revue『Live at the Beacon』

ドナルド・フェイゲン、マイケル・マクドナルド、ボズ・スキャッグスの3人で来日公演するのに合わせて再発された91年リリースのライブ盤。こういうのは放っておくとなくなってしまうので、今のうちにということで手にとりました。はっきり言って存在すら知り…

マシュー・スウィート『100% Fan』

どう考えても名盤。『ガールフレンド』以上であると断言します。 マシュー・スウィートはパワーポップ文脈で語られることが多い人ですが、その才気が爆発したのがこのアルバム。発売当時は震えながら聴いていました。『ガールフレンド』で話題になって次作の…

ジェリーフィッシュ『Bellybutton』

ジェリーフィッシュは2ndの方がポップで好きですが、この1stにも『Baby's Coming Back』や『The King Is Half Undressed』みたいないい曲が収録されているので見逃せません。最近初期のライブ盤が発売されたので改めて聴いていますが、何せオリジナル・アル…

口ロロ『口ロロ』

口口口の1st。初めて聴いたときの違和感は忘れられません。冒頭からビーチ・ボーイズかハイラマズか、といったような『ヘッド博士の世界塔』のような始まり方。その後に続くギターサウンドやドテクノな楽曲等、非常にバラエティに富んだ内容で核が見えない。…

リトル・フィート『Dixie Chicken』

リトル・フィートの作品はどれもいいんですが、どれか1枚といったらこの作品にならざるを得ないでしょう。粘り気のあるニューオリンズサウンドに踏み出した最初の作品で、リズムのタイトさが尋常ではない。はっぴいえんどのメンバーがレコーディングで渡米し…

cero『My Lost City』

不思議なアルバム。密かに話題のceroの新作ですが、一度聴いただけではなかなか理解できない魅力を備えた音楽ですね。感覚的にはフィッシュマンズに近い気がしますが、要素が多彩でボーカルが聞き取り辛い。フリッパーズ・ギターや口口口を最初に聞いた時の…

コーネリアス『point』

salyuが語っていた「21世紀の音」という表現には激しく同意できるまさに新世紀を表現できた最初の作品なんじゃないかな。音を引き算したとても未来的な作品だと思います。 当時のミュージック・マガジンでのインタビューで「時代のムード」といった発言をし…

ボブ・ディラン『Bringing It All Back Home』

先日観た『ドント・ルック・バック』で冒頭に出てきた『Subterranean Homesick Blues』の映像にやられてしまい、何と初めてボブ・ディランの作品を手にしました。 映画の中のボブ・ディランは既に皮肉たっぷりの大物ぶりを披露していて見所満載でしたが、楽…

プリンス『Come』

地味ですが非常に好きなアルバムです。冒頭の表題曲もいいですが2曲目の『Space』が異常にいい!何度も繰り返し聴いています。ドラムがカッコいいんだよなあ。 プリンスからするとこのレベルの楽曲は眠ってても出来るんだと思いますが、トッド・ラングレンと…

小沢健二『Buddy 恋しくて』

小沢健二の活動停止前の一連のCDシングルはアルバム化されていません。『ある光』という曲が非常に好きで探しているのですがなかなか目にしませんね。まさかこういう事態になるとは当時思いもしませんでしたので非常に後悔していますが、今回その内のひとつ…

フィフス・アベニュー・バンド『The Fifth Avenue Band』

キリンジがデビューした時にフェバリット・アーティストに挙げていたので購入したのがきっかけです。あまりのよさにその後ピーター・ゴールウェイも集めてしまいました。そのピーター・ゴールウェイが来日した際にはシュガーベイブのメンバーもいかに自分達…

ビョーク『Post』

ビョークの2nd。『ハイパーバラッド』が特に好きです。 ビョークは1stでその存在感を世界に発信してからずっと留まることを知らない進化を継続中ですが、初期のこうしたポップスの領域にまだ足を突っ込んでいた時期の作品の方が安心して聴ける感覚があります…

スティーリー・ダン『Pretzel Logic』

スティーリー・ダンと言えば『Aja』『Gaucho』ですが、そこでの完璧主義は一種の息苦しさを醸し出していてもはや別世界の音楽、通のための祝祭空間といった趣が強いのも事実。ジャズやフュージョンの色合いも強いので若干の飽きも生んでしまうリスクも孕んで…

キリンジ『47' 45"』

この度弟の脱退が決まったキリンジの2nd。キリンジの登場は衝撃的でしたが、1stよりも実はこの2ndの方をよく聴きます。捻り具合が尋常ではないんですね。 冒頭の『Drive me crazy』に始まって名曲『恋の祭典』、強烈なリードシングル『牡牛座ラプソディ』、…

スクイーズ『Frank』

スクイーズの魅力に気付いたのはデビューから大分後になってからのことですが、このアルバムは発売当時ミュージック・マガジンで鈴木博文がレビューを書いていて「耳からウロコが剥げ落ちていく」と評していたので、これは聴かねば、と思い手にしました。 非…

ステレオラブ『Cobra & Phases Group Play Voltage in Milky Night』

強烈にいいアルバムですね。3曲目の『The Free Design』を最初にPVで観た時には余りのカッコよさに震えました。 シカゴ音響派と言われた時代はすっかり過ぎ去りましたが、当時ジョン・マッケンタイア、ジム・オルーク等を迎えて満を持して発表された本作には…

キャプテン・ビーフハート『Trout Mask Replica』

キャプテン・ビーフハートはポップだと思います。このアルバムは冒頭から強烈でとてもそうは思えないかもしれませんが効いて来るんです。声がウルフマン・ジャックみたいなダミ声ですから最初はとっつきにくいかもしれませんが、よく聴いていくと実はバック…

カーネーション『Girlfriend Army』

カーネーションの名作は数あれど、一番ポップでお勧めなのはこのアルバムだと思います。『エレキング』以降このアルバムくらいまではグルーヴが絶好調で、当時の直枝政広のソウル志向が反映されたバンドサウンドの完成形を見る思いがします。 『Something's …

はっぴいえんど『風街ろまん』

傑作。浮かぶ駅の沈むホームにとても素早く飛び降りたくなる『抱きしめたい』からして最高ですが、その後ジワジワと再評価されていった『風をあつめて』や『はいからはくち』等名曲が目白押しの素晴らしいアルバムです。 自分はYMOから遡ってここに辿り着き…

ビーチ・ボーイズ『Surf's Up』

ビーチ・ボーイズの作品ではこれが一番好きです。90年代に『Pet Sounds』をはじめとした再評価の波があり、遂に『Smile』も発売され、齢70を越えて再度集結して新作も発表して来日もしてしまう、という恐ろしいエネルギーで再始動したビーチ・ボーイズですが…

キンクス『Village Green Preservation Society』

キンクスといえばやっぱりこれでしょうね。この後の『アーサー』や『ローラ』もいいですし『マスウェル・ヒルビリーズ』も最高なんですがやっぱりこれ。何がいいかって曲がいいんですが、アコースティック色が強いのも好きな要素のひとつです。 表題曲のセン…

ムーンライダーズ『マニア・マニエラ』

最初の出会いはやはりカセットブックでした。修学旅行先の京都の本屋で見つけて購入し、部屋で友人のいる中で聴いた違和感。でも自分はすっかりこの工学的な魅力にはまっていました。発売の経緯から『青空百景』と対をなすアルバムですが、今聴くと決して難…