2023-01-01から1年間の記事一覧

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 7 Live At Lisner Auditorium , Washington, D.C. (8/10/77)

7枚目はワシントンDCでの8/10の公演から。それにしてもぶっ続けなんですね。ハードなツアーをこなしていたんだなあ。 ボーカルのミックスが甘いので少し音が小さめに聴こえますが、逆に楽器の音は前に出てきていて、演奏の生々しさは増しているように思いま…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 6 Live At The Rainbow, London (8/2/77)

しばらく間が空いてしまいましたが、リトル・フィートのライブ盤ボックスの6枚目。ロンドン公演の後半です。 この公演にはタワー・オブ・パワーが参加しているので、ホーンを加えた「Spanish Moon」がセットリストに入っています。こちらの演奏もやっぱりい…

鈴木マツヲ『ONE HIT WONDER』

鈴木慶一と松尾清憲のユニットの新作がリリースされました。鈴木慶一にとってこのユニットは『MOTHER』を自らのボーカルで録音し直すことと同じくらいやりたかったことだったようで、ようやく希望が叶ったということになります。良かった良かった。 全編にわ…

The 3 Clubmen『The 3 Clubmen (EP)』

アンディ・パートリッジが新たに組んだユニットの作品がリリースされました。比較的最近はアンディ関連の新作リリースが続いていてとても嬉しい。EPでも充分満足です。 作品は4曲入りですが、なかなかこれは素晴らしい。久々にアンディらしい凝った音楽が奏…

Lamp『恋人へ』

2004年にリリースされた2ndも再発されました。中古で結構な高値が付いていたので手が伸びなかったんですが、こうして正規に再発されるのは非常に喜ばしいことです。 結構ポップだな、というのが第一印象です。サニーデイ・サービスのポップな側面を思わせる…

Lamp『そよ風アパートメント201』

Lampの旧譜が再発されました。1stと2ndは入手できずにいたのでこれは大変ありがたい再発です。こちらは2003年リリースの1stとなります。 驚くべきことにもう既にサウンドは完成していて、この作品がつい先日リリースされたとしても違和感のないくらいの成熟…

コーネリアス『夢中夢 -Dream In Dream-』

コーネリアスの新作がリリースされました。非常にいい作品です。 「普遍的なもの」を目指したとのことですが、とてもポップに仕上がっていて聴きやすい作品になっています。リードトラックの「火花」もそうですし既発曲の「変わる消える」もそうですが、やは…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 5 Live At The Rainbow, London (8/2/77)

リトル・フィートのライブ盤、スーパー・デラックス・エディションの5枚目、6枚目は77年8月2日のロンドン公演を収録したもの。ここではタワー・オブ・パワーがゲストで登場します。 リトル・フィートは創設者のローウェル・ジョージあってのバンドであり、…

大貫妙子『Taeko Onuki Concert 2022』

昨年2022年12月に人見記念講堂で行われた大貫妙子のコンサートの音源が配信リリースされました。非常にいい!加えてここでは2つの大きなポイントがあります。 1つ目はプロモーションのあり方。今回の配信リリースは様々な媒体でのニュースで知りましたが、配…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 4 Live At Manchester City Hall (7/29/77)

マンチェスター公演の後半は大好きな「Rock and Roll Doctor」から始まります。スタジオ録音版よりもテンポが遅くて、粘っこい演奏が非常にカッコいい。この粘っこいグルーヴがリトル・フィートの真骨頂だと思います。 オリジナル・アルバムの収録楽曲は77年…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 3 Live At Manchester City Hall (7/29/77)

3枚目からはフルセットのライブを3公演分収録しています。まずはマンチェスターの公演から。 演奏曲目とオリジナル・アルバム収録曲を比較すると、アルバムの方はかなりローウェル・ジョージに寄せた選曲であることが分かります。実際のセットリストはポール…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 2 Original Album

かつて自分はライブ盤が何となく苦手でした。スタジオ録音に比べて音が乱れていたり荒っぽかったりするのが嫌だったんですが、歳を重ねてきてライブの音の流れに身を委ねる気持ちの良さに気付いていったり、バージョンの違いに耳が反応するようになったり、…

リトル・フィート『Waiting For Columbus (Super Deluxe Edition)』disc 1 Original Album

昨年リリースされたリトル・フィートの78年ライブ作品の拡大版8枚組ボックス。こちらも当時迷いに迷って購入を見送りましたが、そんな時の強い味方が配信です。 購入検討時は再発CDを聴き返してみたり、それこそ配信で流して聴いてみたりもしましたが、単価…

cero『e o』

ceroの新作がリリースされました。5年ぶり、ということで楽しみに聴きましたが、今回は配信で。タイトルはバンド名からcとrを抜いて『e o』ということで、元々バンド名を冠する予定だったという意味では自信作、と見て良いでしょう。 最初一連のシングルを聴…

yanokami『遠くは近い』

2011年にリリースされた矢野顕子とレイ・ハラカミのユニットによる2ndにして最終作。発売当時はスルーしていましたが今回やっと手に取りました。 1stが圧倒的なクオリティでしたので、この2ndが霞んでしまっていましたが、どうしてどうしてちゃんとカッコい…

電気グルーヴ『SINGLES and STRIKES』disc 2

2枚目はリリースの時点で「今でもまだ聴ける曲」を集めたディスク。こちらの方がいいですね。 上物に乗っかるボーカルが何なのかはあまり関係なくて、端的にバックトラックがカッコよかったりインストが主体の曲が選曲されていたり、といった内容で、非常に…

電気グルーヴ『SINGLES and STRIKES』disc 1

04年にリリースされたベスト盤。電気グルーヴのシングルはアルバムとミックスが違っているので、アルバムの音源だけ聴いていても全貌は分からないと思い聴いてみました。 結論から言うと左程変わらなかった。「ポポ」が一番ミックスが違っている印象があった…

石野卓球『WIRE TRAX 1999-2012』disc 2

2枚目は収録時間が25分程度ということで70分超えを覚悟していた身からするとびっくりしましたが、それもそのはず、CM用の音源が大半を占めるので曲数が9曲あっても収録時間が少ない、というカラクリでした。 4つ打ち回帰の耳からすると適度な速さのビートが…

石野卓球『WIRE TRAX 1999-2012』disc 1

石野卓球が主催していたイベントWIREのために提供していた楽曲を集めて年代順に収録した作品。四つ打ちへの欲求から配信で聴いていましたがCDで聴くとまた印象が異なりました。 比較的ポップな感触を抱いていたんですが、きちんとした音で聴くと結構ダークで…

吉田美奈子『MINAKO Ⅱ』

75年リリースの吉田美奈子初期のライブ盤。非常にソウルフルな演奏でカッコいいですね。 本作とその前の『MINAKO』についてはアルファの村井邦彦プロデュースによる「歌姫」路線で必ずしもご本人の意向に沿ったものではなかったようですが、なんといっても演…

山下達郎『COZY』

この連休は山下達郎に捧げましたが、何よりきっかけはツアーに参加するための事前予習でしたのでチケットが当たらないとどうにもなりません。コンサートに行けるといいなあ。そうなったらいうことありませんね。 とりあえずこちらの98年作品で一旦ラスト。後…

山下達郎『SONORITE』

昨日の山下達郎のFM特番は充実の内容でしたが、特に司会のアナウンサーの方の愛情に溢れた聴き込みっぷりが痛快でした。山下達郎ご本人も苦笑してしまうくらいのマニアックぶりで、非常に良かった。でも山下達郎の音楽は外に対して開けているのが重要なので…

山下達郎『Joy 1.5』

『Ray Of Hope』の初回盤にはボーナスディスクとしてこのライブ盤が付属していたようで、今回中古で手にしたディスクはたまたまその初回盤でした。ライブを集めた作品である『Joy』もきちんと聴いていないので先に1.5を聴くことになってしまいましたが、これ…

山下達郎『Ray Of Hope』

30年近く時が飛んでこちらは2011年にリリースされた作品。震災後に発表されたということもあり、収録曲の「希望という名の光」が本作の象徴となっています。 個人的には山下達郎のベスト盤『Opus』が発売されて聴き進めていた時に父親が亡くなったこともあり…

山下達郎『IT'S A POPPIN' TIME』disc 2

2枚目もいいですねえ。冒頭の「エスケイプ」から10分以上ありますが、もうたっぷり各メンバーの演奏が楽しめます。本作はライブ盤なのでメンバーも記載しておきたいと思います。 山下達郎(vo,g) 村上”ポンタ”秀一(ds) 岡沢章(b) 松木恒秀(g) 坂本龍一(kbd) …

山下達郎『IT'S A POPPIN' TIME』disc 1

78年リリースのライブ盤。とはいえ冒頭の曲はスタジオ録音だし、このライブのための書き下ろしやカバー曲も多くて、ほとんどオリジナル・アルバムといっても差し支えない内容です。キーボードは坂本龍一。この頃は毎日一緒にいる程仲良しだったそうですね。…

山下達郎『SPACY』

77年リリースの2nd。これはもう冒頭の「LOVE SPACE」で決まりでしょう。この多幸感には敵いません。 何に近いかと思ったらシュガーベイブでした。『SONGS』は「SHOW」で幕を開けますが、あの圧倒的な多幸感は全てを巻き取ってしまう。そしてそこにある感覚が…

山下達郎『MOONGLOW』

友人の誘いで今年の山下達郎のツアーに(チケットが当たれば)参加できるかもしれない、ということでこれまでのオリジナル・アルバムをきちんと聴いていこうと思い聴き進めている訳ですが、この連休でおおよその作品は聴けそうです。こちらは79年リリース作…

坂本龍一『Year Book 2005-2014』disc 2

2枚目は様々な楽曲が入っていますが、一番馴染み深いのはやはりスコラのテーマ曲でしょうか。当時2009年リリースの『out of noise』でも提示されていたピアノの音がズレていく構成。この「ズレ」が後の2017年作品『async』すなわち「非同期」に発展していく…

坂本龍一『Year Book 2005-2014』disc 1

もう少し追悼を続けます。こちらは2015年にリリースされた未発表音源集。80年代のYear Bookは入手して聴きましたが、他のタイトルには手が伸びていなかったので、ここも配信でフォローできました。 様々な追悼番組がその後も続いていて、その中でも群を抜い…