2011-01-01から1年間の記事一覧

ビーチ・ボーイズ『The Smile Sessions』

「神に捧げるティーンエイジ・シンフォニー」。遂に出た『スマイル』のオリジナル盤。何と44年の歳月を経て。当然ながらここにはオリジナルのオーラが漂っている。 04年にリリースされたブライアン・ウィルソン版の『スマイル』を聴きながら昨日は過ごしたが…

ベニー・シングス『i Love You』

05年リリースの2nd。驚く程今と変わっていないが、若干ポップ度合が強いかな。この人も天才だと思う。 ライブと書いてあるがこれは疑似ライブか?良く分からないがとりあえず音は凝っていて面白いし相変わらずコーラスやメロディの複雑さにシンプルなリズム…

バングルス『Sweetheart of The Sun』

バングルスのスザンナ・ホフスとマシュー・スウィートは2作程カバー・アルバムを共作しているが、その活動が見事に実ったバングルス8年ぶりの新作。昨日聴いたマシューの新作がイマイチだったので少し不安だったが、それを吹き飛ばす傑作。抑制されたポップ…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 ドビュッシー、サティ、ラヴェル編第3回

今回はサティ。想像していたのとは違って騒音に焦点を当てた内容だった。サティの音楽を聴いていて真っ先に発想したのが『千のナイフ』の収録曲『グラスホッパー』だったので、坂本龍一の1stアルバムを聴きながらこれを書いています。 2つ驚いたことがある…

マシュー・スウィート『Modern Art』

ムーンライダーズの無期限活動停止に胸を痛めつつ、ボーナストラック入りを待ったマシュー・スウィートの新作。問題作と言われているが、前作でも勢いは落ち気味だったのでさして驚く程のものでもない。 『Living Things』で久々に復活したかと思いきや、一…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 ドビュッシー、サティ、ラヴェル編第2回

昨日は一日中金妻の再放送を夫婦で見ていたが、そこにも出ていた森山良子がミュージック・フェアに45周年という企画でムーンライダーズと共演。最近出た新作を鈴木慶一が全面プロデュースしたからだが、そこで演奏された『6つの来し方行く末』が非常に良か…

ジェリーフィッシュ『Live at Bogart's』

最近出たジェリーフィッシュの91年ライブ。元気がよくて演奏が上手。いいバンドですよね。 先日鴨居のららぽーとに立ち寄った際に購入しようとしたらタッチの差でこれと1stを目の前で買われてしまいました。こんなこともあるのか・・と驚いて悔しい思いもし…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 ドビュッシー、サティ、ラヴェル編第1回

今回から坂本龍一の大好きなフランスの作曲家たちのシリーズ。曲を聴いているとまるで最近の坂本龍一の曲のような響きが聴こえてくる。ドビュッシーがガムランに影響を受けたというのは知らなかったが、ワークショップ等の音を聴いていて連想したのはやはり…

クレイジーケンバンド『ガール!ガール!ガール!』

09年リリース。CKBは久々に手にしたがやっぱり鉄板。今回も76分のフル・ボリュームだ。毎回2枚組クラスの物量でサービス満点だ。このアルバムはユニバーサルに移籍しての初アルバムでちっとも変わらないが少し分かりやすくなっているような懐かしいような。…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 古典派編第4回

古典派の最終回はベートーヴェン。以前この辺は同メンバーで語られたものが白熱教室で放送されてたのでリマインドに近いが、革命、労働、といった無骨さが出てきたナポレオンの時代の作曲家。最後に演奏された晩年の曲がトッド・ラングレンの『Birthday Caro…

奥田民生『Better Songs of The Years』

2枚組が続く。 08年に出たこのB面集はずっと気になっていた。最近通勤中に奥田民生をよく聴くので、今回ついでにと思い久々に寄ったユニオンで見てみると何と3セットも在庫が待ってくれていた、さすがに3500円は高いが1200円なら・・ということで購入。XTCで…

キリンジ『SONGBOOK』

提供曲のセルフカバーと原曲群の2枚組。原曲の印象の方が圧倒的にいいのは商売だからだろう。 i-Radioで何曲は耳にしていたが、提供先は藤井隆、bird、土岐麻子、古内東子、松たか子、鈴木亜美と多彩だ。しかも女性が多い。birdの編曲が田島貴男だったのには…

青山陽一『Blues For Tomato』

名盤は1曲目からいい。 青山陽一5年ぶり待望の新作は期待に違わず最高傑作となっている。冒頭の『炎とは何のことか』で千ヶ崎学のベースが唸る。強烈なグルーヴでここ5年間のライブハウスでの活動が凝縮された音像。実際にはBM'sとして中原由貴と伊藤隆博…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 古典派編第3回

今回はモーツァルト。岡田暁生の「壊れている」という表現が象徴するように、いかにその時代にあってモーツァルトが前衛であったか、という話が次々に証明されていく講義は鮮やか。世間一般の(勿論自分も含めた)モーツァルトに対する漠然とした固定観念を…

ザ・ビートニクス『LAST TRAIN TO EXITOWN』

来週発売予定の青山陽一の新作が決定的な名盤となりそうなのに興奮しつつ、失礼ながら地ならし的に聴いているビートニクス10年ぶりの新作。 WORLD HAPPINESSでライブを見ていたのである程度想像はついたが、とても落ち着いたメロディを奏でる円熟の音楽。あ…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 古典派編第2回

昨日は家族で高尾山に行っていたので、疲労困憊でノックアウト。今しがた録画してあったスコラの第2回を見た。 今回はハイドンということだったが、いわゆる伴奏の概念が登場してきたことに言及がされていた。音楽が構造的になっていく過程を見せられている…

スコラ 坂本龍一 音楽の学校 古典派編第1回

昨日から始まったスコラの第2シーズン。録画して今しがた見たが、やっぱり今回も面白い。ゲストはバッハ編同様、浅田彰、小沼純一、岡田暁生という面子で音楽の構造と時代背景、そのもたらす意味といった観点でロジカルに斬り込んでいく。しかも分かりやすく…

トッド・ラングレン『[RE]PRODUCTION』

ここのところ元気な御大のニュー・アルバムは過去にプロデュースしたアーティストの曲を逆カバーした企画盤。試聴サイトで耳にして「原曲を愚弄している!」と思ったが、礼儀なのでやはり購入した。何が愚弄かというと一貫して打ち込みの古いユーロビート風…

ベニー・シングス『Art』

こちらもやっと聴けたベニー・シングスの新譜。前作を知ったのは高野寛のインタビュー経由だったが、その後もウーター・ヘメルやジョバンカのプロデュース等で精力的に活動している。オランダのアーティストというのも非常に不思議だ。 宅録系の音づくりなの…

PIZZICATO ONE『11のとても悲しい歌』

お盆休みもあと2日。外も涼しくなってきて非常によろしいが、今日みたいに雨模様だと少し寂しくもなってくる。そこで、という訳でもないがやっと聴けた小西康陽の再始動盤。確かにこれは悲しい。 売場で大分探したが、何と「日本のジャズ」のコーナーに置い…

ジャックドー・フォー『The Eternal Struggle For Justice』

先日アマゾンからのレコメンドで知ったバンドの3rd。日本盤の発売は初だそうだ。旧譜を求めてタワーを彷徨ったがあいにく在庫は無し。マイナー感が漂うが内容は思いっきりはじけたパワー・ポップ。構築された感じが非常に心地良い。 引き合いに出されるジェ…

『トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代』

先日出たトッド・ラングレンの音楽本。買ってすぐ会社で冒頭の写真ページを眺めていたらいきなり『バラッド』の首吊りジャケットのアウトテイク写真!もうこの写真だけでにやけが止まらない。ハードカバーの400ページ近い本で、非常に読み応えがある。目次を…

オリジナル・ラブ『白熱』

「ラヴ」から「ラブ」へ。 オリジナル・ラブと片仮名表記を変更して再出発した田島貴男の新作。こちらも吹っ切れた感じの作品だ。今回はすべてひとりで演奏、録音したそうだが、ここ最近の奥田民生といいひとりですべてを賄うアーティストが目につく。 オリ…

salyu × salyu『話したいあなたと』

INFOBARのCMでオンエアが始まったsalyu × salyuの新曲。WORLD HAPPINESSでも冒頭で歌われていたが、その時は「Hello~」と歌われていたのでオープニングの余興かと思っていた。でもニューシングルの顔見せだったんですね。 一聴して分かるコーネリアス節で綺…

WORLD HAPPINESS 2011

今年も行ってきました。まずは天気!開始以来初めての日差しと雨!とは言っても一雨降った後は涼しくて良かった。前半の日差しが続いていたら倒れてたなあ。顔が真っ赤に焼けてしまった・・。 中盤から目が離せなくなっていく展開だったが、前半で良かったの…

YMO『テクノドン』

YMO

ここ最近ずっと金欠でCDがまったく買えなかったが、やっと1枚だけ。WORLD HAPPINESSの予習も兼ねて(といってもこのアルバムからは演奏しないと思うが・・)『テクノドン』のリマスター再発を手に取った。 装丁があまりにも貧弱で、「もしや初回盤を買い逃し…

ユートピア『POV』

ユートピアの最終作。85年リリース。恵まれない時代のラスト・アルバムだが、密かに聴きどころはある。何といっても『Mated』が入ってるしね。 先日たまたまiPODをシャッフルで聴いていたら本作冒頭の『Play This Game』がかかったが、この曲なんかも非常に…

ユートピア『Oblivion』

PCを修理に出していたので久々の更新となった。同時に待たせに待たせたユートピア再発の国内盤。末期の作品だが今回デラックス・エディションということでDVDとセットでの再発。以前これと『POV』の2in1を中古で買ったが、アナログと合わせると3度目の購入と…

Perfume『レーザービーム』

氷結のCMで今回も鉄板の印象を予想させたニュー・シングル。事前にPVも一部公開されていたのであらかた予想はついたが、こいつはサビ一発タイプだ。高野寛で言えば『虹の都へ』のパターンで、それ以外の旋律がイマイチ、というタイプの曲だと思う。CMで期待…

テイ・トウワ『SUNNY』

豪華ゲスト参加の新作には憂いがない。 晴れた日にしか作らなかったので『SUNNY』だそうだが、内容はアッパーだ。『FLASH』『BIG FUN』に続く3部作というのは後付けで定義したもののようで、音の連続性はあるがコンセプトの連続性はジャケットを除くとあまり…