テデスキ・トラックス・バンド『Revelator』

2011年にリリースされたテデスキ・トラックス・バンドの1st。随分前に2ndを聴きましたが、久しぶりに手に取りました。 恐らくは冒頭の「Come See About Me」をラジオで耳にしてウォント・リストに入れていたんだと思います。サブスクを使う前は気になった曲…

スティーヴ・ウィンウッド『Arc of A Diver』

スティーヴ・ウィンウッドも大分後になってから聴き始めましたので過去の作品を追いきれていないんですが、こちらは80年リリースの2nd。元々は近年のライブ盤で表題曲を耳にして以来気になっていたアルバムです。 サブスクで「Spanish Dancer」の2010年バー…

石野卓球『TITLE #1』

何故か最近四つ打ちのテクノに耳が回帰していて、石野卓球の過去の作品を聴き返したりしていました。そんな中でゼロ年代の作品を聴いていなかったことを思い出し、まずはひとつ手にした形になります。こちらは04年の作品。 少しシリアスな印象があったのと、…

ハービー・ハンコック『Speak Like A Child』

68年録音作品。録音メンバーは下記の通りです。 ハービー・ハンコック(p) ロン・カーター(b) ミッキー・ローカー(ds) サド・ジョーンズ、 ピーター・フィリップス(horns) 表題曲がとても聴きやすかったので手に取りましたが、理由は構成にありました。基本的…

カーティス・メイフィールド『Give, Get, Take And Have』

カーティス・メイフィールドの76年作品。前作が名盤と謳われている『There's No Place Like America Today』なので、その影に隠れてしまって非常に地味な印象を与えるアルバムです。ジャケットも暗くて良くないですね。 パッと見が印象に残らないので自分も…

山下達郎『GO AHEAD!』

78年作品。山下達郎は本作収録の「Bomber」が大阪のディスコでブレイクしたことでやっと売れたと言われています。ずっと最初から売れているようなイメージがありますが、70年代は結構苦労していた。実際に自分も一番最初に山下達郎の音を耳にしたのは「ライ…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 3

ラストはDVDとなります。映像で観ると比較的バンドがコンパクトな編成であることが分かります。6人編成ですね。 トッドのライブは毎回そうなんですが、少ない人数でもコーラスワークが素晴らしくて、楽器を演奏しながらメンバーが皆器用にコーラスもこなす。…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 2

2枚目がコンサートの第2部になります。こちらに若干このツアーの個性が出てきます。 来日公演で演奏された「I Don't Want To Tie You Down」がこちらのセットリストに入っていないのが甚だ残念ではありますが、それでも『A Cappella』からの「Honest Work」…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 1

トッド・ラングレンのライブ盤がリリースされました。これは待望。CD2枚+DVDの3枚組となります。 トッド・ラングレンが活動50周年を総括したライブを行うというニュースを聞いて、楽しみにしていた反面、当時公私共に不安定だったために随分と迷ってチケッ…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 5

ビーチ・ボーイズのBOXもラストとなりました。5枚目は未発表音源を集めたディスクですが、興味深いのは当時ソロ作品を録音していたデニス・ウィルソンの音源です。 デニス・ウィルソンはソロ作品『Pacific Ocean Blue』を77年に発表しますが、もう既にこの頃…

ムーンライダーズ『Happenings Nine Months Time Ago in June 2022』

ムーンライダーズの新譜が出ました。インプロのアルバムという触れ込みでしたので、どんな感じになっているかワクワクして聴きましたが、ある程度想定通りとはいえやっぱりこれを今出すのは凄い。 前作が11年ぶりの復活作で、その最後の曲「私は愚民」で後半…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 4

4枚目は『Surf's Up』のセッション音源。贔屓目かもしれませんが、こちらの方が圧倒的にいいですね。 収録楽曲が優れているので言うまでもないんですが、バックトラックの音のひとつひとつも美しい。そしてやっぱり別格なのがブライアン・ウィルソンの楽曲で…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 3

3枚目は『Sunflower』のセッション音源が延々と続きます。 『Sunflower』はいいアルバムですし楽曲も粒揃いなので、こうしたバックトラックのバージョンも楽しく聴けますが、それでもここはやはりマニア向けでしょう。普通の人には耐えられない。 例えば自分…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 2

2枚目は『Surf's Up』の関連音源を集めたもの。とにかくこの『Surf's Up』という作品は素晴らしくて、ブルース・ジョンストン必殺の「Disney Girls」とブライアン・ウィルソンの「'Till I Die」にとどめを刺されます。「'Till I Die」は今日聴いてもあまりに…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 1

次のボックス・セットはビーチ・ボーイズにいきたいと思います。こちらは2021年にリリースとなった70年作品『Sunflower』と翌年の『Surf's Up』の頃の音源を集めたもの。発売当時はさっぱり売れませんでしたが、とてもいいアルバムで自分も折に触れて耳を傾…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 6

ラスト。76年11月のエリー公演の続きとなります。ここでのポイントはやはり冒頭の「Black Napkins」でしょうか。 18分もありますが、元々は76年のアルバム『Zoot Allures』に収録されていた強烈なギター・ソロ作品として楽しんでいた楽曲でした。そこでの音…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 5

続いては76年11月12日のエリー公演からのライブ。前ディスクから2年後のステージとなりますが、メンバーも楽曲もまるっきり入れ替わっています。たった2年でこの変化。ザッパのバンドはこれだから凄い。 メンバーは下記の通り。 フランク・ザッパ(vo,g) ビア…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 4

74年のエリー公演の続きとなります。ここでは比較的長尺の曲が多くて、10分越えの楽曲が続きます。この辺りは若干冗長になってしまうきらいもありますが、リズムがタイトなので左程飽きさせない。そもそも『Don't Eat The Yellow Snow』なんかは組曲ですし。…

ムーンライダーズ+佐藤奈々子『Radio Moon and Roses 1979Hz』

なんと岡田徹さんも亡くなってしまった。今年は本当に次々と逝ってしまうなあ。謹んでご冥福をお祈りいたします。 追悼の意味も込めて、こちらもまだ聴けていなかったムーンライダーズと佐藤奈々子さんのライブ発掘音源を聴いています。1979年にラジオ放送用…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 3

3枚目からはエリーでの74年11月の公演が始まります。ここでのラインアップはヘルシンキ・テープスと呼ばれていて後に『You Can't Do That On Stage Anymore Vol.2』にも収録された公演メンバーと同じもの。ヘルシンキの公演が74年9月ですので、その2ヶ月後と…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 2

本作は3つのステージを2枚ずつに収録した作品になっていて、最初の2枚はペンシルヴェニア州エディンボロのステージからとなります。日時は74年5月3日。ロキシーでの公演が73年12月ですので、約半年後ということになります。そして『ロキシー&エルスウェア』…

フランク・ザッパ『Zappa / Erie』disc 1

ここからしばらくボックス・セットを聴いていくことにします。ボックス・セットは価格が高くてなかなかCDには手が出しにくい。これが気軽に聴けるのが配信のいいところだと思いますので、これまで聴けなかった様々な作品を一気に聴いていくことにしたいと考…

シルク・ソニック『An Evening With Silk Sonic』

オリジナル・ラブの田島貴男がラジオ番組を持っていた時に、シルク・ソニックをベタ褒めしていましたが、当時からミュージック・ビデオは楽しく拝見していましたし、Spotifyのプレイリストにも何曲か入れて楽しんでいました。従ってこちらもすっかりお馴染み…

mei ehara『Sway』

Spotifyで音楽を聴くようになってプレイリストに初めて入れたのが本作の1曲目に収録されている「戻らない」という曲でした。元々は細野晴臣のラジオ番組にmei eharaがゲストで出演したのを聴いたのがきっかけですが、その後何度もプレイリストを聴く中でこの…

ピエール・バルー『Le pollen』

83年にリリースされたピエール・バルーのこの作品は高橋幸宏やムーンライダーズが参加しているということでずっと中古屋で探していました。しばらく前に再発されたんですが、配信とアナログオンリーでの再発でCDがなかったため、ずっと聴かずにいたアルバム…

TESTSET『EP1 TSTST』

METAFIVEが様々な理由で活動を停止した後に、砂原良徳とLEO今井がその意志を引き継いでTESTSETとして活動していましたが、昨年2022年には配信限定でEPもリリースされていました。高橋幸宏の逝去でMETAFIVEの再始動は叶わぬ夢となってしまいましたが、このTES…

フォンテイン『Trip the Light Fantastic』

昨年9月にリリースされたこの作品は、例によってまずはスカートの澤部渡のラジオ番組で紹介されて気に入りました。その後、「Diamond Light」などの曲は単発でSpotifyのプレイリストに入れて楽しんでいたんですが、やっと配信でアルバムに向き合いました。 …

シンリズム『Musica Popular Japonesa』

シンリズムが登場した時は若くて成熟していて何という天才が現れたのか、と驚きましたが、きちんと作品を聴くのは今回が初めてです。こちらも配信で楽しみました。 一人KIRINJI、みたいなイメージもありましたし、実際聴いた感じも冨田ラボのような雰囲気が…

フランク・ザッパ『ZAPPA』

2020年に公開されたザッパの生涯を綴った映画がパッケージでリリースされました。映画は観に行けなかったので初見になります。とてもいい作品でした。 基本的には時系列に沿ってザッパの生涯が描かれていますが、何といっても出発点が興味深い。ザッパは音楽…

坂本龍一『12』

高橋幸宏は亡くなってしまいましたが、坂本龍一も闘病中。何ということでしょうか。自分達のヒーローが次々と旅立っていってしまいます。 坂本龍一は昨年末に配信でライブ映像をアップしてくれましたが、そこでアナウンスされた新作がご本人の誕生日にリリー…