電気グルーヴ『SINGLES and STRIKES』disc 2

2枚目はリリースの時点で「今でもまだ聴ける曲」を集めたディスク。こちらの方がいいですね。 上物に乗っかるボーカルが何なのかはあまり関係なくて、端的にバックトラックがカッコよかったりインストが主体の曲が選曲されていたり、といった内容で、非常に…

電気グルーヴ『SINGLES and STRIKES』disc 1

04年にリリースされたベスト盤。電気グルーヴのシングルはアルバムとミックスが違っているので、アルバムの音源だけ聴いていても全貌は分からないと思い聴いてみました。 結論から言うと左程変わらなかった。「ポポ」が一番ミックスが違っている印象があった…

石野卓球『WIRE TRAX 1999-2012』disc 2

2枚目は収録時間が25分程度ということで70分超えを覚悟していた身からするとびっくりしましたが、それもそのはず、CM用の音源が大半を占めるので曲数が9曲あっても収録時間が少ない、というカラクリでした。 4つ打ち回帰の耳からすると適度な速さのビートが…

石野卓球『WIRE TRAX 1999-2012』disc 1

石野卓球が主催していたイベントWIREのために提供していた楽曲を集めて年代順に収録した作品。四つ打ちへの欲求から配信で聴いていましたがCDで聴くとまた印象が異なりました。 比較的ポップな感触を抱いていたんですが、きちんとした音で聴くと結構ダークで…

吉田美奈子『MINAKO Ⅱ』

75年リリースの吉田美奈子初期のライブ盤。非常にソウルフルな演奏でカッコいいですね。 本作とその前の『MINAKO』についてはアルファの村井邦彦プロデュースによる「歌姫」路線で必ずしもご本人の意向に沿ったものではなかったようですが、なんといっても演…

山下達郎『COZY』

この連休は山下達郎に捧げましたが、何よりきっかけはツアーに参加するための事前予習でしたのでチケットが当たらないとどうにもなりません。コンサートに行けるといいなあ。そうなったらいうことありませんね。 とりあえずこちらの98年作品で一旦ラスト。後…

山下達郎『SONORITE』

昨日の山下達郎のFM特番は充実の内容でしたが、特に司会のアナウンサーの方の愛情に溢れた聴き込みっぷりが痛快でした。山下達郎ご本人も苦笑してしまうくらいのマニアックぶりで、非常に良かった。でも山下達郎の音楽は外に対して開けているのが重要なので…

山下達郎『Joy 1.5』

『Ray Of Hope』の初回盤にはボーナスディスクとしてこのライブ盤が付属していたようで、今回中古で手にしたディスクはたまたまその初回盤でした。ライブを集めた作品である『Joy』もきちんと聴いていないので先に1.5を聴くことになってしまいましたが、これ…

山下達郎『Ray Of Hope』

30年近く時が飛んでこちらは2011年にリリースされた作品。震災後に発表されたということもあり、収録曲の「希望という名の光」が本作の象徴となっています。 個人的には山下達郎のベスト盤『Opus』が発売されて聴き進めていた時に父親が亡くなったこともあり…

山下達郎『IT'S A POPPIN' TIME』disc 2

2枚目もいいですねえ。冒頭の「エスケイプ」から10分以上ありますが、もうたっぷり各メンバーの演奏が楽しめます。本作はライブ盤なのでメンバーも記載しておきたいと思います。 山下達郎(vo,g) 村上”ポンタ”秀一(ds) 岡沢章(b) 松木恒秀(g) 坂本龍一(kbd) …

山下達郎『IT'S A POPPIN' TIME』disc 1

78年リリースのライブ盤。とはいえ冒頭の曲はスタジオ録音だし、このライブのための書き下ろしやカバー曲も多くて、ほとんどオリジナル・アルバムといっても差し支えない内容です。キーボードは坂本龍一。この頃は毎日一緒にいる程仲良しだったそうですね。…

山下達郎『SPACY』

77年リリースの2nd。これはもう冒頭の「LOVE SPACE」で決まりでしょう。この多幸感には敵いません。 何に近いかと思ったらシュガーベイブでした。『SONGS』は「SHOW」で幕を開けますが、あの圧倒的な多幸感は全てを巻き取ってしまう。そしてそこにある感覚が…

山下達郎『MOONGLOW』

友人の誘いで今年の山下達郎のツアーに(チケットが当たれば)参加できるかもしれない、ということでこれまでのオリジナル・アルバムをきちんと聴いていこうと思い聴き進めている訳ですが、この連休でおおよその作品は聴けそうです。こちらは79年リリース作…

坂本龍一『Year Book 2005-2014』disc 2

2枚目は様々な楽曲が入っていますが、一番馴染み深いのはやはりスコラのテーマ曲でしょうか。当時2009年リリースの『out of noise』でも提示されていたピアノの音がズレていく構成。この「ズレ」が後の2017年作品『async』すなわち「非同期」に発展していく…

坂本龍一『Year Book 2005-2014』disc 1

もう少し追悼を続けます。こちらは2015年にリリースされた未発表音源集。80年代のYear Bookは入手して聴きましたが、他のタイトルには手が伸びていなかったので、ここも配信でフォローできました。 様々な追悼番組がその後も続いていて、その中でも群を抜い…

坂本龍一『ELEPHANTISM』

こちらも02年のリリース。どうも21世紀になってからの作品群に耳が届いていなかったことが分かってきました。 リリース形態も特殊なもので、雑誌『ソトコト』のDVDブックのサウンドトラック、という変化球的な位置付けの作品となります。02年の初頭に坂本龍…

坂本龍一『COMICA』

もうしばらく追悼を続けようと思います。こちらは02年にリリースされた作品。 オリジナル・アルバムでいうと99年の『BTTB』と04年の『CHASM』の間に挟まれた時期のリリースで、かつ9.11の直後となります。 ゼロ年代の坂本龍一さんはアルヴァ・ノトやクリスチ…

モレレンバウム2 / 坂本龍一『CASA』

その後も坂本龍一さんの追悼番組が続いていて、YouTubeでも様々な生前のライブ映像やドキュメンタリーを観ていました。その中でこのブラジル音楽のカバー集が耳に引っ掛かりました。 高橋幸宏さんの作品はほとんど持っていたので、しばらくは順番に聴き返し…

『A Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back』

坂本龍一さんの訃報が伝えられて1週間ほど経ちましたが、様々な追悼番組に触れるにつれ、やはり何がしかの音を聴いておきたいと思いました。何がいいかな、と考えましたが、きちんと聴けていなかったこのトリビュート盤を選びました。昨年2022年にリリース…

『坂本龍一 音楽の歴史 : A History In Music』

何と坂本龍一さんも亡くなってしまった。今年はつくづくしんどい年だなあ。謹んでご冥福をお祈りいたします。 先日坂本美雨さんが高橋幸宏さんの追悼番組をラジオで放送していて、言葉に詰まる場面が非常に印象的だったんですが、間髪入れずにお父上も亡くな…

テデスキ・トラックス・バンド『Revelator』

2011年にリリースされたテデスキ・トラックス・バンドの1st。随分前に2ndを聴きましたが、久しぶりに手に取りました。 恐らくは冒頭の「Come See About Me」をラジオで耳にしてウォント・リストに入れていたんだと思います。サブスクを使う前は気になった曲…

スティーヴ・ウィンウッド『Arc of A Diver』

スティーヴ・ウィンウッドも大分後になってから聴き始めましたので過去の作品を追いきれていないんですが、こちらは80年リリースの2nd。元々は近年のライブ盤で表題曲を耳にして以来気になっていたアルバムです。 サブスクで「Spanish Dancer」の2010年バー…

石野卓球『TITLE #1』

何故か最近四つ打ちのテクノに耳が回帰していて、石野卓球の過去の作品を聴き返したりしていました。そんな中でゼロ年代の作品を聴いていなかったことを思い出し、まずはひとつ手にした形になります。こちらは04年の作品。 少しシリアスな印象があったのと、…

ハービー・ハンコック『Speak Like A Child』

68年録音作品。録音メンバーは下記の通りです。 ハービー・ハンコック(p) ロン・カーター(b) ミッキー・ローカー(ds) サド・ジョーンズ、 ピーター・フィリップス(horns) 表題曲がとても聴きやすかったので手に取りましたが、理由は構成にありました。基本的…

カーティス・メイフィールド『Give, Get, Take And Have』

カーティス・メイフィールドの76年作品。前作が名盤と謳われている『There's No Place Like America Today』なので、その影に隠れてしまって非常に地味な印象を与えるアルバムです。ジャケットも暗くて良くないですね。 パッと見が印象に残らないので自分も…

山下達郎『GO AHEAD!』

78年作品。山下達郎は本作収録の「Bomber」が大阪のディスコでブレイクしたことでやっと売れたと言われています。ずっと最初から売れているようなイメージがありますが、70年代は結構苦労していた。実際に自分も一番最初に山下達郎の音を耳にしたのは「ライ…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 3

ラストはDVDとなります。映像で観ると比較的バンドがコンパクトな編成であることが分かります。6人編成ですね。 トッドのライブは毎回そうなんですが、少ない人数でもコーラスワークが素晴らしくて、楽器を演奏しながらメンバーが皆器用にコーラスもこなす。…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 2

2枚目がコンサートの第2部になります。こちらに若干このツアーの個性が出てきます。 来日公演で演奏された「I Don't Want To Tie You Down」がこちらのセットリストに入っていないのが甚だ残念ではありますが、それでも『A Cappella』からの「Honest Work」…

トッド・ラングレン『The Individualist. A True Star Live』disc 1

トッド・ラングレンのライブ盤がリリースされました。これは待望。CD2枚+DVDの3枚組となります。 トッド・ラングレンが活動50周年を総括したライブを行うというニュースを聞いて、楽しみにしていた反面、当時公私共に不安定だったために随分と迷ってチケッ…

ビーチ・ボーイズ『"Feel Flows" The Sunflower & Surf's Up Sessions 1969 - 1971』disc 5

ビーチ・ボーイズのBOXもラストとなりました。5枚目は未発表音源を集めたディスクですが、興味深いのは当時ソロ作品を録音していたデニス・ウィルソンの音源です。 デニス・ウィルソンはソロ作品『Pacific Ocean Blue』を77年に発表しますが、もう既にこの頃…