2010-01-01から1年間の記事一覧

アイズレー・ブラザーズ『3+3』

さて、ここからが絶頂期。正式に6人のメンバー構成となって、CBS/エピックをバックにつけての、まさに脂の乗り切った73年リリースの名盤。シングルカットされた『That Lady』も大ヒットしたそうだ。 どの曲も隙がないが、とりわけ有名なのはシュガーベイブ…

大貫妙子『SUNSHOWER』

先日『UTAU』を聴いたが、あちらが坂本龍一との最新作だとすれば、こちらはその最初期。坂本龍一全面アレンジの77年作2nd。以前持っていてリマスター発売と共に売ってしまっていたが、肝心のリマスター盤を買えずにいた。と思ったらオークションで未開封品が…

ステレオラブ『Not Music』

活動休止していたはずのステレオラブから新作が届いた。前作でかなり曲を作りためていたようで、今回はその姉妹作のような趣。質感もあまり変わらない。しかしとりあえず目出たい。活動続けて欲しいなあ。 前作『ケミカル・コーズ』で70のリズム・パターンを…

東京スカパラダイスオーケストラ『Goldfingers』

スカパラは田島貴男とのシングル『めくれたオレンジ』しか持ってないが、今回のミニアルバムのリードトラック『水琴窟』をFMで聴いて思わず手に取った。それは上原ひろみだ。 この人の存在は以前の矢野顕子とのコラボレーションで知ったが、暴力的なまでのピ…

大貫妙子&坂本龍一『UTAU』

ピアノとボーカルのみで綴った綺麗な新作。既存曲に歌詞をつけたものを中心に過去の曲も含めて歌われる世界観は孤高のもの。 『koko』に歌詞をつけた『3びきのくま』や童謡の『赤とんぼ』なんかが意外によかったが、大貫妙子自身も楽しんだという新曲『a li…

アイズレー・ブラザーズ『Brother, Brother, Brother』

72年リリース作の買い直し。思えば中古盤で買ったのが去年。その前もアナログを購入したので、これが3回目の購入ということになる。まあしかしこれで最後でしょう。それにしてもいいアルバムだ。 キャロル・キングのカバーで始まるが、この曲自体、マーヴィ…

アイズレー・ブラザーズ『Givin' It Back』

71年リリースのこのアルバムから買い直しになる。こちらは全面カバーのアルバムで、ニール・ヤングから始まって、ジミ・ヘンドリックス、ジェームス・テイラー、ウォー、スティーヴン・スティルスからボブ・ディランまで、とソウルとは思えないカバーが続く…

アイズレー・ブラザーズ『Get Into Something』

T-Neck 3作目、70年リリース。いよいよ正式に6人体制となり、演奏にタイトさとうねりが出てきている。ファンキーなナンバーにそれは顕著だが、メロウの先駆けのような曲もあり、単純に楽しい。この後のアルバム『Givin' It Back』から持ってはいたので、そこ…

アイズレー・ブラザーズ『The Brothers: ISLEY』

69年リリース移籍2作目。69年は2枚も立て続けにアルバムを出している。このアルバムから後に続く兄弟が揃って6人体制となるようで、とても目出たい。 後の作品にあるようなメロウさがまだ全体に出ていなくて、グルーヴィーに押してくる感じ。元々ロック色も…

アイズレー・ブラザーズ『It's Our Thing』

祝!アイズレー再発。全部買うぞ! ということで69年リリースのモータウン離脱後1作目。真骨頂は『3+3』からかな、と思っていたので最初は躊躇したが、You Tubeで『It's Your Thing』を聴いて安心した。いいじゃない、既に。 とはいえ、まだ色々なタイプ…

コーネリアス『ファンタズマ』

97年リリースの3rdアルバムが、砂原良徳のリマスターで再発された。ある意味必然の二人の組み合わせに期待を膨らませて聴きました。 「何故、今?」の問いには「『2010』という曲が入っているから」というような回答。二人の対談が雑誌に掲載されているが、…

ムーンライダーズ『ゲゲゲの女房のうた』

同名の映画版テーマ曲シングル。WORLD HAPPINESSで披露済みだったので何となく曲は覚えていたが、印象は大分違って音が厚かった。メロディが若干弱いのか、ライブでは線が細い曲に聴こえたが、ムーンライダーズの場合はボーカルを演奏がかき消していくような…

ブライアン・ウィルソン『Reimagines Gershwin』

ブライアン・ウィルソンの新譜もしばらく放ったらかしといたが、やっと手にして聴いた。今回はガーシュウィンの曲を歌う、という趣向だが、ガーシュウィンがどんなに偉大な人かはあまり知らない。この中でも知っていたのは『Summertime』くらいかな。ジャニ…

石野卓球『CRUISE』

こちらもやっと手にしたミニアルバム。6曲入りだが収録時間は42分で、価格は2300円。本人曰く「ギリギリのライン」。確かにこのご時世、CDに3000円は高い。いつからそうなってしまったんだろう・・。 音の方は落ち着いている。カモメのジャケットは本人撮影…

デヴィッド・シルヴィアン『Sleepwalkers』

出る出るといわれてやっと出たここ10年の課外活動集。最近は前衛的な作品が多いだけに、ソロ以外での活動が意外にポップだったりすることに救いを求めて聴いてみた。 ナイン・ホーセスや高木正勝の作品は聴いたことがあったが、後は初めてのものが多い。あっ…

奥田民生『OTRL』

こちらもやっと手にした新譜。公開録音の音源をこれも公開で宅録したという、プロセスに焦点を当てるととんでもない試みのアルバム。でも音の方は安心し切ってしまうような奥田節で、品質保証されているブランド品みたいだ。あってもすぐには気付かないが、…

キリンジ『BUOYANCY』

やっと手にしたキリンジの新作。「浮力」をイメージしてタイトルを決めたそうだ。 http://natalie.mu/music/pp/kirinji インタビューでも触れられていたが、今回は連続配信を集めた前作と異なり、アルバムとしての曲が持ち寄られて完成したようだ。従って、…

ムーンライダーズ『moonriders LIVE at SHIBUYA AX 2009.4.21』

サイト通販限定で発売されている昨年のライブ・アルバム。現在金欠でなかなかCDが買えないが、これだけは限定盤なのでお盆明けに買っておいた。78分もあるのでなかなか聴く時間がとれなかったが、やっと聴けた。収録曲は下記の通り。 01. 無防備都市 02. ヴ…

perfume『VOICE』

「隙がない」とFMで誰かが言っていた。 ニュー・シングルは「ライブで映えるような曲を」という本人達のリクエストに中田ヤスタカが応えて出してきたもので、意外にも歌ものだったので驚いた、みたいな記事を読んだ。 『VOICE』の方は確かに歌もので分かりや…

WORLD HAPPINESS 2010

行ってきました。まずは疲れた!行きと帰りの行列で相当体力を奪われてしまう。第1回目の楽な感じが懐かしい。でも、天気は今年も日が陰って途中で雨がパラついたりして絶好。ほんとに天候に恵まれるイベントだ。 さて、肝心の内容の方だが、まず異彩を放っ…

ムーンライダーズ『Tokyo 7 Live』

初回限定のボーナスディスクから話を始めてみよう。 『カメラ=万年筆』30周年ということで演奏された各曲はアコギの音色に彩られて繊細かつダイナミックな出来。最近のムーンライダーズはライブ活動を多く重ねているので、とにかく演奏力が確かだ。『無防備…

砂原良徳『Subliminal』

待望の新作。『Lovebeat』以来9年ぶりのオリジナルとなる。 サントラとしては『No Boys , No Cry』が昨年出ていて、これはこれでソロアルバムのようだったが、そこでの生楽器を多用したアプローチとは異なり、ほぼ電子音の構成。ただサントラでも漂っていた…

pupa『dreaming pupa』

pupa2作目。1stもそうだったが、pupaの音は夏に届けられる。音像が涼しげなので、この季節に非常に良く合う。たまたまなんだろうが・・。 1stより共作が多いので、かなり一体感がある。驚きはないが、逆にバンドの個性が出て来たように感じる。やはり1曲でボ…

トッド・ラングレン『For Lack of Honest Work』disc 3

最後、90年代以降の音源。 まず驚いたのはマーヴィン・ゲイのメドレーをアコギで演奏している92年のもの。名曲『Cliche』に続いて演奏されるが、これは味わい深い。トッドのライブは88年の来日公演が初体験だが、一人でやって来てアコギとピアノで演奏したの…

トッド・ラングレン『For Lack of Honest Work』disc 2

2枚目もたっぷり収録。70年代後半から80年代中盤の音源を披露。 最初はUTOPIAプログレ期の録音で『The Seven Rays』や『Mister Triscuits』といった『アナザー・ライヴ』収録の楽曲。後者は13分近くある。必殺の『The Last Ride』も収録。それにしても音がラ…

トッド・ラングレン『For Lack of Honest Work』

トッド師匠のライブ3枚組。突如リリースされた夏休みの贈りもの。Amazonで予約していたが届くのが1ヶ月後なので、一旦キャンセルしてユニオンで購入。ジャケットは気持ち悪いがBOX仕様で中身は最高。 1枚目は70年代の録音だが、71年当時の音源でも音がいい。…

大久保由希『MIRROR & MOUTHPIECE』

青山陽一のTwitterで教えてもらったアーティスト。何物かは知らないが、歌から伝わってくるただ者ではない感じが気に入って探していたが、どこにもないのでAmazonで注文した。 徹底してローファイで、Home Demoをずっと聴いているような感じ。マイナー感漂う…

トッド・ラングレン新譜 試聴開始!

http://www.myspace.com/trforlackofhonestwork my spaceで試聴がスタートしました。しばらくはこれで凌ぐことにしよう。さっきアマゾンで予約しちゃいました・・。

クラフトワーク『ヨーロッパ特急』

田島貴男も聴いているクラフトワークの77年作。これは久しぶりに聴いた。実家にアナログを置きっぱなしにしていたので、聴こうと思っても聴けなかった訳だが、最初に聴いた当時もおっかない印象があって、なかなか手にすることが少なかった作品だ。 TEEの歌…

ティアーズ・フォー・フィアーズ『Songs From The Big Chair』

85年に出たこのアルバムが大ヒットした時は少しびっくりした。1stの『ザ・ハーティング』がイギリスで流行っていたので名前は知っていたが、一気にこの2ndでスターダムにのし上がるというのは想像がつかなかった。先行シングルの『マザーズ・トーク』を12イ…