ハービー・ハンコック『Sunlight』

78年作品。ハービー・ハンコックのこの作品もずっとチェックしたまま放置していましたが、聴いてみて分かったのは78年という年の特殊性です。 何でもかんでも結びつけるのもどうかとは思いますが、78年はYMOの1stが出た年で、1stはまだフュージョンの残り香…

山下達郎『RARITIES』

山下達郎のB面集、裏ベスト盤を入手しました。ビートルズでいえば『Past Masters』のようなものでしょうか。シングルのカップリング曲が中心の内容ですが、どれも手を抜いていなくていいですね。 冒頭の「BLOW」なんかがサンデー・ソングブックで「皆さんお…

ポール・サイモン『Live Rhymin'』

たまにポール・サイモンの音楽が耳に引っかかることがあって、何度かは作品を手にしているんですが、この74年のライブ・アルバムがそうだったのか、あるいは後年のニューヨークのコンサートがそうだったのかが判然としない状態でこの作品を聴いています。そ…

サー・チャールス・トンプソン『Sir Charles Thompson Sextet』

久々にまた配信に戻って来ました。こちらもラジオで聴いてチェックしていた53年録音の作品。ちょっと音が古いですがスウィングしていていいですね。 ジャズについては年代が古くなるとビッグバンドの様相を呈してくる感があるんですが、こちらもそうした趣を…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 6『Unreleased Live Movies』

最後はライブ映像です。盛り沢山ですね。年末に開催される「80年代のムーンライダーズ」というコンサートのチケットが当選しましたので、久々にまたムーンライダーズのライブが観れそうです。 前半は『B.Y.G. HIGH SCHOOL B1』の頃のライブで、ここでは何と…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 5『Home Demo and Rare Tracks』

5枚目はデモトラック集。これは結構面白い。 ムーンライダーズはメンバーが6人もいるので、あるテーマを与えられるとコンペで曲を持ち寄ることができるバンドです。この辺りの民主主義的な手法がとても微笑ましいし、層を厚くしている。ご自身の曲が採用され…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 4『Assorted Single Tracks』

4枚目はシングルとなった音源を集めたもの。この時期は結構タイアップもやっていて、何とかしてムーンライダーズを売ろう、と試行錯誤していた時期でもありました。それにしたって出てきた音が「海の家」だったりするので、これはやっぱり売れないよなあ・・…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 3『Bizarre Music For You』

96年リリースの20周年記念アルバムで、文句なしの傑作。ほとんど捨て曲なしですが、9曲目の「オー何テユー事ナンダロウ」まではイキっぱなし。ここまでポップに突き抜けたアルバムはそうそうないと思います。まるで一本の映画を観ているようだ。 とにかく曲…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 2『ムーンライダーズの夜』

95年という暗い年にリリースされたこの作品はひたすら沈鬱で難解な印象があり、聴き返すこともほとんどありませんでした。そしてその印象は今回聴いても左程変わりません。これはきついアルバムだ。 阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件に加えてメンバーの武川…

ムーンライダーズ『moonriders FUN HOUSE YEARS』disc 1 『Beautiful Young Generation HIGH SCHOOL BASEMENT 1』『Le Cafe de la Plage』

ファンハウス時代のムーンライダーズのボックス・セットを入手しました。この時期のムーンライダーズは難解なイメージが強かったんですが、20周年ということでリリースされた『Bizarre Music For You』が出色の出来だったので、どうしても誘惑に抗えずに手を…

ローラ・ニーロ『Trees of the Ages : Laura Nyro Live in Japan』

ローラ・ニーロの94年来日時の音源が再発されてサブスクにもあったので聴いてみました。非常にいいですね。 最終作の『Walk the Dog & Light the Ligtht』発売直後ということもあり、最新作からの楽曲も多く演奏されていますが、これがなかなかいい。このア…

ジョン・ブライオン『Meaningless』

2001年に自主制作盤でリリースされたジョン・ブライオン唯一の作品の再発盤。何度かラジオで耳にしていましたが、これは捨て曲なしですね。残念ながら配信で聴いていますが、これはいつかフィジカルで手にしないと・・。 抑えた音でありながら、沸々と湧き上…

山下達郎『CIRCUS TOWN』

76年リリースのこの1stは紙ジャケ再発盤をかつて入手して聴いていましたが、その頃からリマスター盤で聴いた方がいい、とのアドバイスを頂いたりしていました。今回やっと買い直した次第です。 果たして来年もツアーを開催してくれるのか、そして抽選に当選…

ビル・エヴァンス『The Paris Concert Edition Two』

79年録音作品。晩年のビル・エヴァンスは演奏が早いので、非常にスリリングに聴くことができます。これはこれで大好き。 このパリでのコンサート音源が生前最後の公式承認音源として扱われていたそうですが、若干ヒスノイズが多いことを除けばとてもいい演奏…

ワンダーミンツ『BALI』

ワンダーミンツの作品がサブスクにない、という話は確かPINK MOON RADIOか何かで耳にしていて、そこでかかった本作収録の「cellophane」という曲をチェックしていました。先日中古でサクッと置いてあったので手にした次第。98年リリースの作品です。 ワンダ…

サンディー&ザ・サンセッツ『VIVA LAVA LIVA』

サンディー&ザ・サンセッツのこのベスト盤は唯一のヒット曲「スティッキー・ミュージック」が収録されていることが大きなポイントです。この曲のために購入しました。これ、細野晴臣の曲だったんですね。 この曲がオーストラリアのチャートに入った、という…

サンディー&ザ・サンセッツ『IMMIGRANTS』

サンディー&ザ・サンセッツの82年リリース2nd。なるほど、サンディーはここから聴かなきゃいけなかったな。 ニューウェーブの魔法がかかった音が鳴り響いていますが、まずはデヴィッド・シルヴィアンが参加していることに驚きました。聴いてみるとジャパン…

山下達郎『JOY』disc 2

ドラム青山純、ベース伊藤広規。80年代のこのライブ集で一貫しているメンバーがこの2名ですが、これがこのライブ集を編んだ契機になっていて、この時期のライブに手応えを感じていたんだと思います。 70年代には『IT'S A POPPIN' TIME』というライブ盤があ…

山下達郎『JOY』disc 1

結局今年は山下達郎のコンサートには行けませんでしたが、そのために沢山の作品を聴くことが出来ました。これまでずっと避けてきたのが嘘のように何度も聴いていますが、この辺りはビートルズに改めて向き合った頃の感覚に近いものがあります。 今年出ると言…

XTC『The Big Express / The Surround Sound Series』disc 2

XTC

2枚目のブルーレイ・ディスクには様々な音源が入っていますが、ここでは未発表曲に限定して触れておこうと思います。その代わり全曲解説。 2023MIXで2曲のアウトテイクが収録されていますが、一つ目は「Broomstick Rhythm」。この曲はアンディ・パートリッジ…

XTC『The Big Express / The Surround Sound Series』disc 1

XTC

XTCの84年リリースの7作目がいつものスティーヴン・ウィルソンのサラウンド・ミックスで再発されました。次は『Apple Venus』だと思っていたので意外な順番でしたが、全盛期の80年代作品が蘇るのは本当に嬉しい。とても贅沢な時間を頂いているような気がしま…

ロジャー・ジョセフ・マニングJr.『Radio Daze / Glamping』

元ジェリーフィッシュのロジャー・マニングの新作がリリースされました。先頃、リカリッシュ・カルテットとしても作品を出していたので左程久々な感じもしませんが、ソロとしては2008年以降15年ぶり、ということになります。 実はこの作品はCDで入手したいと…

ヒーリング・ポプリ『Blanket of Calm』

ヒーリング・ポプリというカリフォルニアのインディ・グループの2020年リリース作品。恐らくこちらも江口寿史さんのプレイリストで知った作品だと思います。 ラジオでオンエアされたそのプレイリストは夏がテーマで、主にビーチ・ボーイズ関連の楽曲が並んで…

デューク・ジョーダン『The Great Session』

デューク・ジョーダンの78年録音作品。こちらも以前にウォント・リストに入れておいたものを配信で聴いています。 例によってどの曲が耳に引っかかったのかを覚えていませんが、1曲目の「All The Things You Are」からしてリラックスしていいですね。3曲目の…

KIRINJI『Steppin' Out』

KIRINJIの新作もリリースされました。これはなかなかの充実作です。 何よりポジティブなのがいい。コロナが明けつつあるこの時期に、前向きに外へ発信するエネルギーのようなものが感じられます。タイトルは元々は『素敵な予感』にしようと思っていたそうで…

テイ・トウワ『ZOUNDTRACKS』

テイ・トウワの2枚同時リリースの新作。もう一方はインストの作品でした。 感触的には細野晴臣のCM集、『コインシデンタル・ミュージック』に似ていて、素材としての小品が集まった作品のように感じます。YMO散開後に細野晴臣は2つのレーベルを立ち上げまし…

テイ・トウワ『TOUCH』

テイ・トウワの新作がリリースされました。しかも2枚同時リリース。ここへ来てこの制作意欲は凄いなあ、と思いましたが、聴いてみるとこれが非常に音が重かった。とても重厚な作品です。 METAFIVEのラスト・アルバム『METAATEM』でのテイ・トウワの作品は非…

エクスプローラーズ・クラブ『Freedom Wind』

08年にリリースされたエクスプローラーズ・クラブのデビュー作。これは江口寿史さんが選曲したプレイリストをラジオで聴いて知りました。 とにかくビーチ・ボーイズそっくり。ビーチ・ボーイズの60年代後期から70年代初頭に出された作品、と言われても信じて…

チャーリー・パーカー『Bird And Diz』

1950年に録音されたチャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーの共演作品です。これもウォント・リストに残っていたものを配信で聴きました。 録音は古いですが、音は熱気に溢れていてとても良かった。マイルスより前のプレーヤーは何となく古過ぎて少し構…

細野晴臣『SAYONARA AMERICA』

2021年に公開された細野晴臣の映画がパッケージ化されてリリースされました。公開当時も観に行きましたが、とても良かった。 2019年のアメリカ公演をベースにした内容ですが、基本的に音楽を主体として作られているので、映画というよりもライブを観覧するよ…